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[1787] 航空計算尺 投稿者:ささき 投稿日:2013/11/21(Thu) 12:55  

Mark3A 航法板の右下にくっついてるのは E-6B と呼ばれる航空計算尺だと思います。
現代の操縦教習でもこの使い方は学びます。現在よく使われているものは計算尺機能に
横風補正角の算出機能もつけたタイプが多いのですが、当時は別々だった
みたいですね。

ttp://en.wikipedia.org/wiki/E6B

表側の回転部分が計算尺で、汎用の掛け算・割り算ができるほか、小窓の部分には
外気温と表示高度を設定する目盛りがあり、これを使って計器指針速度(IAS)
から真速度(TAS)の換算ができるようになっています。
裏の回転部分と上下にスライドする板が横風補正角の算出に使う部分で、
おそらく Mark3A の簡易版にあたると思います。

計算尺というのは慣れると便利で、17マイルを12分で飛んだら時速は何ノットで、
それで55マイル飛ぶのに何分かかる、なんて計算が瞬時に出ます。
外周目盛りの「17」と内周目盛りの「12」に合わせると外周:内周の比率が全て
17:12になり、内周目盛り60のところを読めば85(マイル/時=ノット)という
時速が、外周目盛り55(マイル)を読めば39(分)がわかります。
アナログなので割り切れない無理数比でも全然関係ないんですね。
一時期はこれを持ち歩いて消費税やチップの計算、グラム当たり単価の割り出し
なんかに使ってました。


[1786] フォロー 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/19(Tue) 23:02  

どういうわけか、現在NASAのロボノーツのページにアクセスできなくなってますね。

とりあえず、作動デモの動画
https://www.youtube.com/watch?v=2NbUkpmHDDY

彼のツイッター テンション高いです。
https://twitter.com/AstroRobonaut

でもってそのうち回復するであろう本来のホームページは
http://robonaut.jsc.nasa.gov/

まあ、一度くらいは見て損はないと思います。


[1785] 人名 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/17(Sun) 20:15  

ささきさん、情報どうもです。
マンリーも人名でしたか。まさかそんな名前があるとは(笑)…。

ラングレーは、スミソニアンと戦争省の両者から
資金援助を受けてたゆえの、贅沢なエンジンという感じですか。
ライト兄弟も、なにからなにまで、自分で造ってしまった、と考えるとスゴイのですが、
もうちょっと柔軟な姿勢があればなあ、と思ったりもします。
が、そういった性格だからこそ、あそこまでやれたのだ、という気もします(笑)…


[1784] エアロドロームのエンジン 投稿者:ささき 投稿日:2013/11/17(Sun) 10:14  

チャールズ・マンリー(Charles M. Manly)のあのエンジンの開発者であるばかりでなく、
エアロドローム号のパイロットとして2度の飛行試験に挑んだ人物でもあります。

ttp://en.wikipedia.org/wiki/Charles_M._Manly

エアロドロームのエンジンは当初ステファン・バルツァー(Stephen Balzer)に
発注されたものの額面どおりの出力が出ず、マンリーがほぼ別物のレベルに
改設計したようです。この星型エンジンは技術的に非常に先進的で、
排気量/重量あたり出力は現代のレース自動車用エンジンに匹敵すると鈴木考氏の著書に
記されています。
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Manly-Balzer_engine

ただしこの高性能は金と時間に糸目をつけずに達成されたもので、例えば
シリンダライナーは1.6mm厚の円筒を鋳鉄で作るという現代でも難しい
製法で作られ、おそらくエンジン一基を造るのに大量の廃棄品が出たで
あろうとされています。これに対しライトのエンジンは重くて無骨で
原始的ともいえますが、コストはマンリーエンジンの 5% くらいで済んだで
あろう、とビル・ガンストン氏(先日訃報を聞きました…合掌)の著書に
記されています。

ライトエンジンは燃料気化を自然蒸発に任せてキャブレターがなく、また
吸気バルブはピストンの吸引力で開くのでプッシュロッドもロッカアームもなく
バネで支えられているだけ、排気バルブはそのまま排気口になっていて
排気管取り付け部すらないなど、よく言えば不要なものを徹底的に排除して
簡略化と軽量化を追及した設計ですが、初飛行に成功して飛行機ビジネスに
転じたあともずーっと原始的な設計を引っ張り続け、フランスでライト機を
購入した客が見かねて改設計を施したところ契約違反として提訴された
という話が伝わっていますから、ライトの商売下手ぶりが伺えます。

マンリーはその後カーチスの下でエンジン開発に関わり、ベストセラーとなった
OX-5を手がけたそうです。カーチスコーナーの右下に写っているV型エンジンが
OX-5だと思います。カーチスJN練習機、「ジェニー」のエンジンとして
一次大戦中に大量生産され、戦後も長く使われ続けました。
マンリーにとっては、江戸のかたきを長崎で果たした気分だったでしょうかね・・・。


[1783] でわ 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/15(Fri) 21:05  

COSさん、ではそちらをお待ちしますね。

ただ、私もスペースの関係でブレードに対する慣性質量とトルクの問題を省いてしまってますが、
こちらの計算でもかなり厳しい、という結果が出てたりします(笑)。

実際、例のジェットジープは圧縮空気で最初にローターを回してエンジン始動を行なってますが、
こちらはパルスジェットですから、V-1の発射速度からして
最大でも時速250〜350qまでの加速が前提のはずです。
ジェットジープも離陸重量で320kgですから、おそらくブレード重量はほぼ一緒でしょう。
ヒラーのラムジェットヘリでは、小型エンジンのようなものを積み込んでるようですが、詳細は不明です。
ただし、極めて低速から着火してますので、あれはロケットじゃないのか、と私が疑ってる理由の一つがこれです。

できれば、ここら辺りも留意の上で、お願いします(笑)。


[1782] ここに記すには余白が狭すぎる 投稿者:COS 投稿日:2013/11/15(Fri) 20:45  

アナーキャ様

本業が忙しく返答するタイミングを逸しました。

例のラムジェットの件について私の考えをまとめるにはこの掲示板では狭いので見送らせてください。(数式を書いても読めなくなりそう)
ローター各所の抵抗(抗力係数は青い翼型データ集を参照した)と回転中心からの距離の積を中央部から端部まで積分して必要トルクを出すと回転だけはできそうな値になりました。


ローター質量の問題ですが地上にいる間は外部からの動力供給が可能なのでローターの初期加速の問題はクリアできると考えています。
圧縮空気をエンジンに送り込むのが適当な手段でしょう。(自分ならそういう設計をする)
逆にローターに十分な慣性力(質量)がないと外乱に弱くなり、例えばオートローテーションでの着陸ができなくなるでしょう。

そのうちパワーポイントを送ります。(正月休みにでも)


[1781] 展示 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/13(Wed) 20:26  

ささきさんが知らない、という事はもしかすると機体が有名なのではなく、
所有していたパイロットが有名、という意味だったかもしれませんね。

オシコシ酋長の名前、どっかで聞いた名だと思ってましたたが、
そうか、ピマに行く前の隼があったEAA博物館の所在地でしたね。

博物館ついでに、ロンドンの帝国戦争博物館の改修動画。
いろいろ興味深いのですが、スピットの手馴れた解体にイギリス魂を見ました。
ついでにあのヤクトパンター、足回り生きてたのか。

映像を見る限り、展示品のほとんどダックスフォードに持ち込んでますね。
2014年の夏、公開再開、という事ですが出回ってる完成予想図からすると、
資料性は今までより、むしろ低くなりそうです。
機体の展示はスピット(グリフォン?)とハリアーのみになるそうですし。
でも、生きてる間にもう一度行って置かないとなあ、と思ったり。
お金と時間がどっかから降って来ないかしらん。

https://www.youtube.com/watch?v=e-9_6QOeC04


[1780] スティーブ・ウィットマン 投稿者:ささき 投稿日:2013/11/13(Wed) 06:14  

チーフ・オシコシという機体は私も知りませんでした。

オハイオ州オシコシの町にちなんだ命名かと思いきや、そもそもオシコシの名前が
実在したネイティブアメリカン酋長、チーフ・オシコシに由来していたんですね…。

調べてみるとこの機体、アメリカの戦前エアレース界有名人の一人である
スティーブ・ウィットマンによって作られた機体だそうです。
ウィットマンは中古のカーチスD-12を鋼管フレームの機体に積んだ
馬力バカ一代のレーサー「ボンゾ」のほうが有名ですね。
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Wittman_D-12_Bonzo

明らかにサイズの合っていないプロペラ、何の冗談ですかと突っ込み入れたくなる脚、
ダクテッドスピナーから吸気するラジエターも小さすぎ(実際過熱が
頻発してフルパワー運転できなかったそうで)、戦前のバカレーサーといえば
ジービーが有名ですが、ボンゾもかなりイカれています。

しかし殺人機として名を馳せたジービーと異なりボンゾは生き残り、中古部品の
寄せ集めレーサーの割には好成績を記録してかなり賞金を稼いだそうです。

アメリカのエアレースは戦前と戦後でがらりと顔ぶれが変わるのですが、
ウィットマンは1946年のトンプソン杯にもP-63キングコブラで出場して7位を記録、
その後は「チーフ・オシコシ」「ボンゾ(2代目)」などの小型レーサーで
1973年までレース活動に参加したというから驚きです。




[1779] オールド ミス 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/12(Tue) 20:09  

五反田猫さん、情報どうもです。
南部なまりでしたか。
オールド ミスは和製英語だったと思いますが、
アメリカではミシシッピ大の意味になってしまうわけですね…


[1778] 推力と馬力 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/12(Tue) 20:02  

最初はCOSさんへのお返事から。

まずキチンとした根拠があり、キチンとした説明がある質問に対応するのは、
このホームページの内容に責任を負う私の義務であり、何の問題もありませんから誤解なきようお願いします。
Uコン復活さんの場合、理論的な根拠も数値結果も示さず「私の考えた理論」を一方的に展開するだけで、
これは付き合っても意味がない、という事で今回の対処となったわけです。

さて、実際の推力を計算してないため
(ほとんど衝撃波は出ない(逆流しない)ので計算は出来ると思いますが)、
COSさんを信頼して20kgfの数字を採用させていただく事にしますね。
ただし次の仕事率の計算はちょっと見直しが必要でしょう。

仕事率(=ワット、馬力)は物体を動かした距離と、それにかかった時間で計測されます。
なので実際に200m/sまで加速できない、となるとこの計算は成り立ちませんから、
ホントにあのエンジンで200m/sまで加速できるのか、を最初に確認する必要があります。

なので力の大きさから、順に考えていった方が分かりやすいでしょう。

まず、推力20kgfとした場合、720q/h=200m/sの速度域での空気抵抗に打ち勝てるのか。
現在の旅行記でも登場しているエド・ハイネマンが編集責任者となっいる
「航空機の設計」によると、離陸重量5t前後の亜音速飛行の小型ジェット機(ほぼT-4クラス)で
海面高度マッハ0.63(772km/h)の時の全空気抵抗値は2525ポンド、
約1.14t前後になると見積もられています。

参考までにざっとの計算をやると、今回のローターが直径が7.5mと書かれてましたから、
幅が20cmとして、その表面積は裏表で約3平方m。

それに対して、今回の計算に近いT-4の場合、翼面積が21、水平尾翼が6で裏表で54平方m、
全体がこの倍だとしても108平方mですから、今回のローターに対して約36倍の表面積です。
とりあず、余裕を持って40倍にしておきましょう。

ここで両者の空気抵抗値を計算する事を考えるなら、その違いは抗力係数と表面積だけです。
両者の正確な抗力係数が不明なものの、どちらも航空機ですから、
だいたい同じと見なせる場合、表面積が1/40なら抵抗値もほぼ1/40となるはずです。
となると、その抵抗の大きさは、だいたいながら、1140÷40=28.5kgf。
これだけでエンジン推力を超えてしまいます。
つまり20kgfのエンジンでは、200m/sの空気抵抗に打ち勝てない、
よってそれだけの速度は出せない、というのがなんとなく見えます。

もっとも、あくまで参考値なのですが、航空機において
抗力係数に2倍とかの差が付く事は考えにくいため、
そう大きくは外してないでしょう。

でもって、これは空気の抵抗値だけですから、実際はブレードの質量を動かす力もさらに必要です。
ちなみに、機体重量が390kgと書いてありましたから、
骨組みだけの本体が200kg程度としてブレードは190kg前後でしょうか。
第二次大戦期の金属プロペラの重量がざっと150kg前後ですから、2枚で190kgならかなり軽いですが、
はばの細さを考えると、ざっとこんなものかもしれません。

ただしエンジン推力は円周の外側にあるので力の大きさは半径を掛け算したものになるので注意が要ります。
が、この問題に深入りすると剛体の外力の計算が出てくるので、ここでは、
空気抵抗以上に、相当な質量も動かさねばならないのだ、というだけに話を留めます。

といった感じで、とりあえず20kgfのエンジンで
この抵抗力に打ち勝つのは難しいと思うわけですが、いかがなものでしょう。


[1777] 再び修正 投稿者:五反田猫 投稿日:2013/11/12(Tue) 16:12  

ミシシッピ川をOld Missと書いている事例を探したのですが、ありませんね。 「Old Man River」が一般的な呼び方で、歌にも良く登場します。

想像するに、ミシシッピ川の娘か、片割れとして、ミシシッピ大(University of Mississippi)をOld Miss、南部訛りでOle Missとなったように思います(根拠無し) 

何度も訂正で思い切り恥をかきました、訂正の為の連投ご容赦下さい。




[1776] 訂正 投稿者:五反田猫 投稿日:2013/11/12(Tue) 15:10  

ウィリアム・フォークナーの生誕はミシシッピ州ですが、Oxford(オックスフォード)ではありませんでした。
ですから、Oxford(オックスフォード)は所縁の地と訂正いたします。 ついでに「生地」も誤記でしたのでご容赦を。


[1775] カーチス ロビン オーレ ミス 投稿者:五反田猫 投稿日:2013/11/12(Tue) 13:42  

いつも本旨と関係ない小ネタ絡みばかりで済みません。

Ole Missは、Oleは南部訛りでOldと同義です。Old Missとは、ミシシッピ川の事でゆったりとした流れを、そのように称えたのだと思います。 それが転じて、ミシシッピイ大の別称になりました。 

ちなみに、ミシシッピ大はミシシッピ州のOxford(オックスフォード)にあるのですね。 ボストンの隣と同様に学園都市です。 作家 ウィリアム・フォークナーの生地でもあります。


[1774] 最後に一言 投稿者:COS 投稿日:2013/11/12(Tue) 12:16  

アナーキャ様

この調子だと私も出入り禁止になりそうなのでこの辺でこの話題は止めますが最後に。

例のラムジェットの合計推力が20kgfと仮定しローター周速が200m/sで進んでいた場合の仕事率はだいたい200N×200m/sで40000W、つまり約50馬力となります。

飛べそうな気がしませんか?いやまあ聞かれてもこまるでしょうけれども。

アナーキャ様の記事は非常に面白いので今後とも期待しています。


[1773] メリケンサイズ 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/11(Mon) 22:32  

サイズ的にはマイティマウスのロケット弾と比べても半分以下ですからねえ(笑)…
欧米の博物館によくある隠しキャラを探せ的な展示で、天井からこっそりぶら下げておく、
とかなら目立つかも知れませぬ。


[1772] でっかいロケット群の脇に 投稿者:alphabette 投稿日:2013/11/11(Mon) 16:09  

ペンシルロケットとか置いといたらどういう反応になるんだろう?お土産やでレプリカとか置いといたらガキどもに売れるかもしれんがw


[1771] 余談 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/10(Sun) 16:43  

日記に書き忘れたのでこっちに書いときます(笑)。

高野文子さんは何本か単行本未収録作品がありますが、
まついなつきさんという漫画家の単行本に寄稿した
女子中学生のパンツについて熱く語った1980年発表の2Pの未収録作品があります。
漫画研究者(笑)を名乗ってた人でも知らなかった作品なので、
(Wikiのリストにも載ってません)
世界中が忘れてしまう前に、ここに書いておきます。

…というか、まついなつきさんのかるめら丼も無かった事にされてるような。


[1770] 遺憾ながら 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/09(Sat) 17:10  

えー、少々目に余る、と判断せざるを得ない対応があまりに多く、
事前警告も無視されたため、Uコン復活さんの当掲示板への出入りを禁止、とさせていだたきます。
やや手荒ではありますが、直近の書き込みを全て消去させていただきました。
以後、ご注意ください。


[1766] ベルヌーイ 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/09(Sat) 11:37  

COSさん、推力についての計算は、まあ、ちょっとカンベンしてください(笑)。
ルディックにはルディック理論とでも言うべきものがあったようで、
フランスの航空宇宙博物館にて、その解説がありました。
ただし、フランス語はさっぱりなので、私にはようわからなかったです。
もっとも、彼の機体の飛行実績を見ると、怪しい理論だと思いますが。

Uコン復活さん、私に言えるのは、
●もう少しキチンと記事を読むこと。
●もう少し、キチンと力学を勉強すること。
以上をちょっとお願いできますか。
申しわけないですが、ゼロからモノをお教えできるだけの時間も気力も、
私にはないので、自助努力をお願いします。


[1764] ラムジェットの悪夢 投稿者:COS 投稿日:2013/11/09(Sat) 01:28  

アナーキャ様

計算していただきありがとうございます。
亜音速だと悲しいぐらいに圧力が上がらない。
今の所手元の電卓で簡易に推定できる推力はどんなに頑張っても10〜20kgfぐらいのオーダーですね(管の直径:15cm インテーク径:7.5cm 圧力比:1.2 大気圧:1kgf/cm2)
断面積の差(cm2)×圧力の差(kgf/cm2)=推力(kgf)
この推力のためにどんだけ燃料を食うのだろか。

衝撃波に関して、確かに理解しているのが世界で10人のレベルでは解ってるとはいえませんね。
例のルディック0.10なんかは超音速の斜め衝撃波を理解していないと作れないデザインという先入観がありまして誤解をしてました、あの形はやっぱり偶然なのでしょう。
(恥ずかしい事に私は歴史についてあまり知らない)


[1763] 技術展示館 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/08(Fri) 22:49  

ささきさん、私もちょっと驚きました。
私の場合、家から自転車で行ける距離にこれほどの施設があったとは…、という感じです。

あ、あの操縦方式、元ネタがあるんですね(笑)。
好みもあるのでしょうが、直感に反する操縦系統になっちゃうんですかね。

----------------------------------------------
さて、ようやく全部の計算が終わったので、
COSさんから出された疑問、あれでもラムジェットエンジンには使えるのでは?
に対する解答を以下にアップしておきました。

http://majo44.sakura.ne.jp/etc/ram/

結論だけを知りたい、という人のために書いておくと、
何か計算ミスをやってない限り、どうも無理だろうという数字になります。
ついでに、音速以下のラムジェット全般の話にもなってるので、
興味のある人は、見ておいてください。


[1762] 科学技術展示館 投稿者:ささき 投稿日:2013/11/08(Fri) 06:19  

日本にも意外な穴場があるんですねぇ・・・。
クリスレアC.H.3という機体は知りませんでしたが、「双垂直尾翼」
「ラダーなし」という特徴は ERCO エアクーペ(Ercoupe)という機体によく
似ています。エアクーペは低翼ですが。

エアクーペは「事故を起こさない飛行機」というコンセプトで設計され、
具体的には過失あるいは意図的操作でも失速・スピンに入れない操縦体系を
採用しました。操縦輪がエルロンとラダーを同時に動かすほか、地上では
前輪の操向も制御するそうです。
「失速しない」という売り文句については、おそらく意図的に重心を前寄りに置いた
うえでエレベーターを弱めに設計し、速度が落ちると勝手に機首が下がる
ようなバランスに設計したのだと思います。

wikipediaによればエアクーペは5685機も生産されたそうで、成功作といって
よいでしょう。アメリカのエアショウでも古典機コーナーでよく見かけます。
ただ、同様の操縦体系を採用した機体が後に続かないところを見ると、
「失速・スピンに入らない安全な飛行機」というコンセプトじたいは
成功とはいえなかったようですね。

エアクーペは初飛行1937、量産1940からということなので、クリスレアは
コンセプトも後追いのうえに商業的にも成功しなかったようですね(^^;)

ラムジェットは「最初の無人戦闘機(笑)」ボーイングIM-99ボマークに採用されています。
他にもマイナーな巡航ミサイルや無人ドローンで幾つか採用例があった
ような気が。

ユタのヒルズ空軍基地付属の博物館に野晒しボマークが展示されて
いたので、ラムジェットを覗いて撮ったことがあります。本当にただの
筒にディフーザーがついているだけですね。
ttp://webs.lanset.com/crazy17/tmp/bomarc.jpg


[1761] なるほど 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/05(Tue) 23:27  

COSさん、なるほど、形状的におかしいという先入観があったので、
確かにキチンと計算してませんでしたね。私の手落ちです。
確認の上、十分な圧縮効果があると判断したら後ほど修正します。
ただ、ちょっと今は手があかないので、数日、時間をください。

もう一つの衝撃波についてですが、ブーゼマン翼に関して言えば、
衝撃波と膨張波による、単純な波の打消しですから、
衝撃波研究の一歩と見るのはちょっと無理があるように思います。

1875年にマッハが発見して以降、超音速で衝撃波が生じるのは当時から知られていましたが、
その衝撃波がどんなものかの研究を始めたのは、悲惨な炭坑事故が連発された
1930年代のイギリスで粉塵爆発の研究が始まってからだと思われます。
これは研究に必要な衝撃波管が実験レベルに耐えるものになった、
というのが大きいのですが、その研究成果は、1946年まで発表されませんでした。

私が知る限りで、キチンとした衝撃波の本格的な研究を始めたのは、
戦時中の1942年からプリンストン大のブレークニーだと思うのですが、
この研究も戦争中は発表された様子がありません。

実際、衝撃波に関する本格的な国際会議、
衝撃波管シンポジウム(ISSW)の第1回が開かれたのが実に1955年です。
また、航空機の衝撃波の本格的な解明の第一歩となったウィットコムのエリアルールの発見が1952年ですが、
その理論的解明を行なったジョーンズのレポートはようやく1956年に登場します。
少なくとも、1950年代前半に衝撃波とはどういったもので、どうやったらコントロールできるのか、
を知っていた人間は、世界中を探しても10人と居なかったと思うわけです。

といった辺りが、あの記事の根拠となってますが、どうでしょう(笑)。

********追伸***********
確かに「インチキでは」という表現はあまり良くないと思われますので、
この点は先に修正させていただきました。
既に読んでしまった皆さんも、ご了承のほどを。


[1760] ラムジェットのインテーク 投稿者:COS 投稿日:2013/11/05(Tue) 22:43  

アナーキャ様

補足しますと実はこの速度域では入口を狭くしても圧縮比は上がらないのでこのインテークが正しかったりします。

適当な条件で計算してみたところ圧縮比は1.222
計算条件は
  大気圧力:101300Pa(1気圧) 速度:200m/s(720km/h)
密度:1.2kg/m^3(圧力比が低いので一定と仮定)
  燃焼室の直径はインテークの約2倍で流路の面積は4倍→速度は1/4になります(密度一定を仮定)

動圧と大気圧の比が1.237なので空気抵抗や重量を考えるとこの辺が適当なサイズなのでしょう。
推力と燃料消費率まで計算するのは面倒なのでこの辺にしておきますね。

何でフランス人がインテークを狭くしたのか?
おそらく彼らが最終的には超音速で飛ぶつもりだったからだと思います。

あとエリアルールの原型と言っていいブーゼマン翼なんかは戦前から理論があったとの話を聞いていますので当時、衝撃はよく分かっていなかったのは言い過ぎでしょう。
学者は知っているが実際に機体を作ってる所まで情報が届いていないような時代だったという事で。

駄作は駄作なんですがインチキは機体が少々かわいそうなので少々強く出てしまいました、気分を害されていないことを祈ります。


[1759] ラムジェット 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/05(Tue) 19:34  

COSさん、感想どうもです。

おっしゃる通り、ベルヌーイの定理から、流体の速度を下げると圧力が上がる、という性質を利用して、
フランスが戦後の一時期、似たような原理のラムジェットを造ってました。
当然、これは非圧縮性の空気の流れが前提ですから、超音速の必要はありません。

ただし、この場合は高速な気流を狭い入り口から導いて、
流速が一気に低下するほどの広い空間に導く必要があります。
写真を見ると分かると思いますが、この機体のエンジンの空気取り入れ口は極めて単純な構造で、
圧力差がでる程の構造にはなってるようには、ちょっと見えないのです。
ここら辺りは、フランスの問題児、ルディックの0.10(笑)とかが、
空気取り入れ口を極めて狭いものにしてるを見ると理解できると思います。

http://majo44.sakura.ne.jp/trip/2011%20london/london13/01.html



[1758] 亜音速でラムジェット 投稿者:COS 投稿日:2013/11/05(Tue) 18:50  

東京都立産業技術高等専門学校荒川キャンバス(旧東京都立航空工業高等専門学校)の丁寧な紹介ありがとうございます。

流体力学の授業を聞いた程度の知識ですが(構造が専門なので)亜音速でも設計によってはラムジェットが可能ではあるらしい。
ラム圧というのは速度と圧力のエネルギー交換であり速度が遅くなれば圧力は上がる。
亜音速の拡大流路では速度が低下するため圧縮になるらしい。

実際に作っても圧縮比は低く燃費は恐ろしいものになると推測できます。


[1757] 旅客機 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/05(Tue) 00:14  

ささきさん、詳細な解説どうもです。

DC-3とD-47にそんな見分け方があるとは知りませなんだ。
オリジナルの可能性、とりあえず高い、という感じですね。

247、まさか左右で塗装が違うとは思わず、こちら側しか撮ってませんでした…。
ホントに油断できない博物館ですね(笑)…


[1756] DC-3 投稿者:ささき 投稿日:2013/11/04(Mon) 14:06  

スミソニアン機体の来歴は調べていませんが、カウリングが短いライトR-1820搭載型ですね。
もともとDC-3はR-1820搭載で作られたのですが、ユナイテッド航空への納入時に
エンジン換装を指定されてR-1830を搭載し(DC-3Aと呼ばれる)、これが原型と
なって軍用C-47として大量生産された経緯があります。
ただしC-47にもR-1820搭載型が少数あるので、必ずしもR-1820搭載であれば
民間型として生産された機体とは言えないのですが。

当時ユナイテッドは航空機製造部門(ボーイング)とエンジン製造部門(P&W)を傘下に抱えた
巨大財閥で、独禁法に引っかかって部門毎に別会社に分割されたと覚えています。
そのユナイテッドがB-247に代えてダグラスを購入しなければならなかったのは
ある意味屈辱だったのでしょう。せめてエンジンだけでも同系列企業のものに
換えさせたという事情のようです。
ただしユナイテッドでは乗客乗り降りを機体右側から行う慣習があり、
ユナイテッドに納品されたDC-3 DSTは昇降ドアが右に付いていました。

B-247は戦前アメリカのエアレース界を代表するラスコー・ターナー(Roscoe Turner)が
1934年のロンドン〜メルボルン間のエアレース、マック・ロバートソン杯に
参加したときの機体(No.5 NR257Y)です。ただしライバルDC-2に負けて旅客部門2位でした。
この機体はレース終了後ユナイテッド航空で旅客機として使われています。
スミソニアンの機体は右半分を旅客機時代の塗装に、左半分をレース時の塗装に
塗り分けていたはずです。旅客機時代も地球儀を描いて「これはあの有名な
ラスコー・ターナーがマックロバートソンで飛ばした機体ですよ」という
ことをアピールしていたようです。

レース時の姿については某所でアイコンを描いたときに調べたのですが、細部が
よくわかりません。ターナーもあちこちにスポンサーを募って資金をかき集めた
らしく、機首にはケチャップ会社のハインツにちなんだ「57」のロゴが入って
おり、後部胴体には映画会社のワーナーブラザーズにちなんだ「WARNER BROS.COMET」のロゴが入っていたようですが、後者のロゴは
レース直前に契約成立して慌てて描きこんだらしく、写真がほとんど
残っていないのです(´・ω・`)
スミソニアン機の左側にも確かワーナーのロゴは入っていなかったん
じゃないかなぁ。




[1755] 飛行機 投稿者:アナーキャ 投稿日:2013/11/03(Sun) 18:37  

COSさん、OBの方がいらっしゃいましたか。
実は次回の更新は、ちょっと脱線してそれをやろうと思っております。

五反田猫さん、アルファとF2は微妙に見えづらい位置にあるので、私も前回、見落としてました。
アメリカ人の航空産業への思いいれは、日本人の鉄道に対するものに似てるなあ、となんとなく思ったり。


[1754] 旅客機 投稿者:五反田猫 投稿日:2013/11/03(Sun) 07:48  

自分も見たはずなのですが、ノースロップ アルファは覚えていませんでした。 TWAは、トランスワールド航空ですね。
1930年に変人リンドバーグ(笑)を顧問に迎え、Dc-1,Dc-2と筋の良い機体を導入して、フォード トライモーターやフォカーなどを導入していた他社に優位に立ちます。
ご紹介の展示は、航空会社の競争の歴史そのものですね。



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