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[3075] 戦争に向かない民族 投稿者:五反田猫 投稿日:2015/10/30(Fri) 15:25  

2次大戦の惨敗史を掘り下げるほどに、日本人は戦争に向かない民族ではと思います。

仕事で、技術文書の英訳をする事が多いですが、日本語では主語や目的語、所有格が言語概念として存在しませんから、原文をまず補ってやる必要があります。 この時点で日本文を作った人がいれば当人に確認できますが、いなければ文脈を考えて補う必要があります。 この作業無しで普通に会話が成り立って仕事が出来ているのだから、あいまいなままで物事が進んでいるのが日本の社会だと良く判ります。 その補足は、気配りなる特殊技術なのでしょう。 
戦争においては、相手に対する気配りなぞはできませんから、言語の欠陥が、そのまま命令の誤りになってしまいます。

この為、日本軍の近代化においては、軍隊語という独特の語法が出来て、兵隊もこれで教育されました。
例としては「敵らしきもの10隻見ゆ」です。 「敵らしき」とは、現時点では敵と思われるが確認が出来ていないという事であり船の種類も判っていないという事です。英語ならば助動詞:Shall,Will,Mayなどで、普通に確度の強さが表現されますが、日本語には無いので、このような普通に使わない言い回しとなりました。
日本語には、同音異義語も多く、そのような語は通信文には使わないように注意や訓練も必要です。

このように、自然な日本語が戦争に向かないから、特殊な言い方を軍隊語として訓練が必要だったという点でも、つくづく戦争に向かない民族なのだと思います。


[3074] 消える摩爆弾 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/30(Fri) 12:16  

合コンに行ったら一人だけメチャクチャかわいい子が居て相手は全員、彼女にロックオン、
というのがあの戦いにおける祥鳳の立ち位置ですからね…

祥鳳の戦闘詳報はカッコ、()が読みにくい、という妙な特徴がありまして、
前部エレベータ下にあるのが(2)で、前部エレベータ左のが(12)です。
見当たらないのは10発目でして、これは戦史叢書でも命中位置不明とわざわざ注意書きが入ってます。


[3073] 被弾数 投稿者:すぅ 投稿日:2015/10/30(Fri) 10:13  

祥鳳は凄まじい被弾数ですね。。。そして時間差を置いたらこれほど食らう前に沈んでしまいそうですから、よほど一気に攻撃を食らったのでしょうね。空母で単艦に近い状況で米軍の攻撃を一手に引き受けたのも原因ですよね。
ところで13発被弾した爆弾のうち2発目が見当たらないのですが、どうしちゃったのでしょうね。数え間違えでしょうか。。。


[3072] 戦う司令部 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/29(Thu) 13:55  

個人の資質は別として、結果だけ見れば南洋部隊司令部は戦力の分散、必要以上に手の込んだ展開
(その結果小さな錯誤でも簡単に全体の計画を破壊する)、
と間違っても褒められない作戦を次々と立ててますから、
少なくとも実戦部隊の司令部として有能とは言いかねるように思います。
どうもこの辺り、参謀連中でもまともな戦術教育を受けてないんじゃないか、という疑惑も…

珊瑚海の場合、そこに現場部隊の積極性の欠如とよくわからん錯誤が連発され、作戦全体が崩壊してます。

もっとも、アメリカ側が早くからその主戦場として設定していたソロモン周辺に、
極めて貧弱な装備で侵攻する事になった彼らには同情の余地があり、
この辺りは連合艦隊司令長官の責任という部分が大きいのですが。

珊瑚海だとアメリカ側もそれほど優秀ではないのですが、情報の正しい分析と、
とにかくシンプルな作戦目的と、積極化果敢に攻める、という精神でミッドウェイまで乗り切ってしまってます。
全て、終戦まで日本にはなかったものです。
(山口多聞という貴重な個人的例外はあったが。そういった意味で確かに二航戦なら歴史が変わっていた可能性はあります。)

ただし、この辺りは連合艦隊司令部も同じようなものなので、どうも日本海軍の根本が
そもそも戦争に向いてないという気もします(笑)。



[3071] カデクルは翔鶴(カケヅル)の訛りとか 投稿者:やまねこ 投稿日:2015/10/29(Thu) 10:29  

アナーキャさま

お返事ありがとうございます。
個人的には第四艦隊のスタッフについても資質的にはそんなには無能ではなかったと思います。矢野参謀長は後に兵学校に転出した井上提督と組んで兵学校の修業年限短縮案を潰してますし、祥鳳に船団直衛を指示した川井参謀も終戦直前の難しい時期に人事担当として海軍の舵取りに関わっています。
同情的な見方をすると、兵力の薄い箇所を狙って上陸できる大陸戦線とは趣の異なるウェーキのような攻守とも兵力が集中する小島での上陸戦や、珊瑚海のような空母同士の殴り合い等日本にとって初体験なことが多かったのが原因かな、と思います。実際タラワ・マキンでは逆に米軍が酷い目にあっておりますし。

また、戦力も借り物は仕方ないにせよ、支那方面艦隊で気心の知れた山口提督の二航戦を珊瑚海でも借りられたらどうだったかな、と思います。井上提督は筋を通すのに厳格だったと聞きますから、借用した五航戦には大変気を使っていたようです(作戦命令的には相当無茶振りしてますが)。省部互渉規定問題で因縁のある南雲提督からの借り物ということもある中で、中国で一緒に仕事をした山口提督であればもう少し活発な意思疎通が取れたのかな、と思います。その点太平洋組は仲良し同士で戦い抜いた米海軍との差が出たような気がします。

いずれも個人的な仮定(というか妄想)に過ぎませんけれども、この連載を通じて詳細を知るにつれ、自分の中でなんともやりきれない思いが膨らんでいくのが歯がゆいところです。


[3070] いろいろ 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/27(Tue) 23:51  

すぅさん、確かにその通りでして、戦車が無限軌道を破断されるのと同様に、
船の舵とスクリュー軸をやられると打つ手がない印象がありますね。
至近距離から撃つ航空魚雷なら、直撃ではなくとも、水圧(爆発時のプラス、収縮時のマイナス)
で艦底をゆがませてしまえば、それなりに影響はありそうですが、
それには艦底の下ドンピシャの位置で爆発する魚雷が必要で、やはりこれはこれで大変そうか…

猫が好きさん、情報どうもです。
あ、バス停あるにはあったんですね。全く気が付いてませんでした。
デイトンのダウンタウンとバス、そんなにヒドイですか(笑)…
私が滞在した地域は平和な田舎町、という感じでしたが、次回訪問も、
同じ地域で滞在した方がよさそうですね。



[3069] デイトンのバス事情について 投稿者:猫が好き 投稿日:2015/10/27(Tue) 11:21  

ご無沙汰しています。
猫が好きです。
珊瑚で盛り上がっているところ、全然関係ない話題で恐縮です。
20008年のアメリカ空軍博物館旅行記を再読させて頂いた
ところ、気になる点がありましたので。
「空港とダウンタウン、ダウンタウンから博物館迄バスの便が
ある筈だがバス停を見かけなかった」旨の記載がありましたが、レンタカーに乗っていたら多分判る筈はありません。
デイトンのバス停は1本の棒です。そこに小さく番号が書いて
あるだけ。
時刻表すらありません。時刻表が無いのは、どうせそんなもの
付けても守れっこ無いのだから付けない方が却って親切と考えているとしか思えません。
2005年、NYとワシントンDCに行っただけで、アメリカ旅行に慣れたと思った愚かな私がデイトンにレンタカー無しで
トライした悪夢を思い出しました。
NY、ワシントンDC、サンフランシスコ等が例外中の例外で
大抵のアメリカの田舎では公共交通機関は発達しておらず、バスは中古車も買えない貧困層の為に仕方なく運行させているものだと身を以て知りました。
アメリカの都市の安全度、危険度ランキングを発表しているモーガン・クイットノー社の資料でもデイトンは危険度上位の
常連で2005年はワースト17位だった訳で、ダウンタウン
は泊まるだけで危険、ましてやバス等以ての外だった訳です。
空軍博物館は最高でしたが他は最悪。
アナーキャ様は再訪も考えておられる様ですが、その場合は
絶対にレンタカー、宿泊は郊外、にすべきです。
旅慣れて居られるので大丈夫だと思いますが、何となくアメリカでのレンタカー運転を忌避されている雰囲気を感じたので、
お節介とは思いつつ、こんな投稿を書いてしまいました。
何の面白みも無い投稿ですが自分の経験からついつい・・。
御参考迄。


[3068] 急所 投稿者:すぅ 投稿日:2015/10/27(Tue) 11:09  

船舶では舵やスクリューはかなり急所ですよね。舵が効かなければ速力が出ても、進路の予測が容易になりますし、プロペラシャフトをやられてしまえば、機関部までダメージを負うこともあります。ついでに二軸の片方がやられると、これまた常に当て舵が必要になるので、速力が落ちるのと共に、舵が片方には効きにくいことにもなり、やはり進路の予測が容易になります。なので、最初にここをやられてしまうと、その後の集中砲火がくらい易くなりますね。
もっとも狙ってここを打ち抜くのは無理ですけれども。
空母の場合、戦闘力を奪うという意味では飛行甲板に穴をあけちゃえばおしまいですが、艦の生存性を奪う意味では舵やプロペラシャフトへの打撃は相当痛手です。。。


[3067] 魚雷 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/25(Sun) 13:02  

海軍のジェーン年鑑ではなく、ジェーン社の海軍年鑑なんですよ(笑)。
そもそも、これは意訳で、英語ではJane's Fighting Shipsです。

リンク先のページは私も読んでおりますが、どこにも敵艦の正確な大きさを知る必要がある、
とは出てきてないと思いますが…
日米ともに、おおよその大きさで判断してる、というのは共通です。


[3066] 公式ではなく 投稿者:りんどう 投稿日:2015/10/25(Sun) 11:45  

海軍のジェーン年鑑は公式じゃないんですね。失礼しました。
32000トン空母とか尤もらしく載っているのを信じていたのかと思っていました。

魚雷発射前の測距というのはアメリカと日本で違ったのですね。
http://senri.warbirds.jp/23ura/32/32.html

こちらを見ていた記憶からか、艦影の何倍位置を狙うように照準をセットするのだと思っていた為、影響があると考えていました。
速度の推定は旧海軍の方から波の波長を船の長さがおおよそわかっていれば逆算できるのだと教わったのですが、やり方はいろいろあるのですね。


[3065] 空母 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/24(Sat) 22:12  

くさのさん、ありましたねえ、ヒラヌマ(笑)。
カデクルってのは知らなかったんですが、何語なんでしょうね…。

りんどうさん、私はアメリカ海軍の公式文章の中で、RYUKAKUが翔鶴型三番艦である、と書かれてるのを見たことがないのですが…。

航空魚雷を撃つのに、相手のサイズの情報はおおまかで十分です。
実際、アメリカ海軍の1945年版航空魚雷発射早見表には目標サイズは400ヤードか600ヤードの二択しかありません。
距離を知りたいなら、自機の高度と目標が水平位置から何度下に見えてるかを測れば、
後は三角関数で簡単に出ますから。


[3064] 龍鶴 投稿者:りんどう 投稿日:2015/10/24(Sat) 12:10  

龍鶴は翔鶴型空母三番艦として米海軍側でリストされていましたが、これまで、米軍の魚雷発射点が遠いのは翔鶴サイズの大きさだと考えて照準していたからではないかと考えていたのですが。
魚雷の照準で距離を見間違えていたらまず大外れになるはずですから、米軍は上空で正しいサイズを測定できたんでしょうか?
長さと波の比率で速度も算定していたので、誤算が重なって当たったのかもしれませんが。


[3063] カデクル 投稿者:くさの 投稿日:2015/10/24(Sat) 07:49  

翔鶴が何故か米国では「カデクル」という名前で伝わったと
いう話は知っていましたが、龍鶴という空母は初めて知りま
した。それでも一応撃沈はしているので、戦艦「ヒラヤマ」
よりまマシでしょうが。


[3062] 名前が読み難いあの人 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/23(Fri) 23:42  

やまねこさん、初めまして。
重慶爆撃の評価は、まあ、その、なんというか…な部分ありますが、
井上さんがキレものなのは間違いなく、開戦直後のウェークから珊瑚海まで、
なんでこんな無様な事に、という疑問は個人的にも感じてます。
部下に恵まれてない、常に主戦力は借り物、といった気の毒な部分もあるんですが、どうにもよくわかりませぬ。

ただし井上さんについてはそれほど詳しく調べたことが無いので、
OODAループの実例としてどんなものか、については申し訳ないですがちょっと判断がつきませぬ。


[3061] 初めまして 投稿者:やまねこ 投稿日:2015/10/23(Fri) 11:31  

こんにちは。やまねこと申します。
たまたま買った食玩のおまけがA-10攻撃機で調べていくうちにこちらのサイトに出会いました。また盛岡に住んでいたこともあって、米内提督について調べる機会があり、その関連で井上提督についても触れることがありました。今回の珊瑚海シリーズで井上提督が出てきて嬉しい驚きを覚えております。

その井上提督についてですが、やはり「私は戦が下手なので」という本人の言葉は額面どおりに受け取ってはいけないような気がします。支那方面艦隊参謀長時代には重慶爆撃を指揮して蒋介石政府を崩壊寸前まで追い込んでますし(最後の最後で航空部隊を引き抜かれて尻切れトンボに)、航空本部長時代には「新軍備計画論」を起こして、結果として正確な未来予測しています。横須賀鎮守府参謀長になる際には、もう一つのポストの候補として第三航空戦隊司令官があったらしいので、ここで空母部隊(水上機母艦が基幹なのでちょっと微妙ですが)の指揮経験を積んいたらもう少し別の展開があったかもしれません(226事件が成功してその後の日本がよりカオスになるという可能性もありますが)。

本人は戦下手の一言で済ませていますが、いろいろ腹のうちではもやもやと割り切れないことがあったんだろうなあ、としみじみと思いながら珊瑚海シリーズを読み進めております。今後も楽しみしております。がんばってください。

あと、こちらのOODAループシリーズを読んだ後で阿川氏の「井上成美」の226事件や終戦工作の辺りを読み返してみると、別の側面が見えてきてとても面白かったです。井上提督は行政面ではかなりのOODAループの使い手に見えるのですが、どう思われますか。お忙しいところとは思いますが、ちょっとお尋ねしてみたい点ではあります。


[3060] ちゃんと読んでる人も居る事を信じて 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/21(Wed) 18:08  

では、そういう事で。


[3059] 不十分な質問で失礼しました。 投稿者:五反田猫 投稿日:2015/10/21(Wed) 08:41  

アナーキャさま
敗因分析という興味深い話題と、着眼点の素晴らしさで、つい急いでしまいました。文章はとても判り易いですし、それだから余計にツッコミを入れたくなりました。

まだまだ、お話が続くと思いますので、それを楽しみにしております。 それでも不明点や意見があれば、質問致します。


[3058] とりあえず 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/20(Tue) 23:03  

まあ、私の書いた解説が、よほど理解しにくい文章だったのだなあ、
と、反省材料にさせていただきましょう(笑)。
書かれてる内容を理解できるか否かは読み手の権利であり、正誤の問題の範囲外でしょうから。


[3057] お片付けは大変 投稿者:五反田猫 投稿日:2015/10/20(Tue) 12:47  

アナーキャさま

風防のお話有難うございます、なるほど発艦時での開放は必須ですね。 カメラマンにピースしたかったのではないと良く判りました。(笑)

祥鳳については説明不足で済みません、但しお書きになったものを読んでいない訳ではありません。 お書きになった記事からでも、収容と魚雷の準備に手間取っている内に、攻撃を受けてしまったという状況は十分にありえると思います。もちろん、それは下手をうったという点では当然なのですけれど。

ご指摘の8:30(記事時間)の攻撃命令から、残存機で準備はしていたのでしょう。 但し、すでに発進した艦戦4、艦攻1(2機説もあったと思いますがソ−ス忘れ)の5機を合わせて発進と考えれば、この着艦を待つ必要があります。
この機体の収容は、タイミングが悪いとかなり手間取ると思います。 甲板には駐機場がありませんから、もし甲板に残った機体があれば、まずこれを片付けてから収容になります。 収容中は魚雷の取り付け&調整はできませんので、収容後 戦闘機をスクランブルできるように甲板に上げて、艦内で魚雷の調整をしていれば、すぐに2時間くらいかかりそうな気がします。もちろん、着陸、整備、発艦の統制が出来て、手順が良ければ、攻撃隊を出せた事は否定できません。

しかし、実際には、初めての空母同士の決戦で、お互い経験不足。これから、直衛の戦闘機をだそうとしたら、攻撃を受け回避をしていれば、さらに魚雷の準備は滞ります。(記事時間で11:00頃) この攻撃の合間を見て、何とか3機戦闘機を上げたというのが精いっぱいだったように思います。

終わってみれば、発艦は収容のタイミングも考えてやらないと、次の攻撃に差支える事も判りますし、魚雷の積んだ艦攻のタイミングは、非常にクリティカルなのだと判ります。
とはいえ、この時はこの時で、精いっぱいだったような気もします。 とはいえ、ここでの「発艦/収容のタイムマネージメントが勝利への道」という体験をを活かせなかったのは痛いですね。 



[3056] 個人の自由 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/20(Tue) 11:27  

そこら辺りは何の資料も残ってないので、どう考えるかは個人の自由ですね。

ただ2点目に関しては、それは北西の空母機動部隊に対しても同条件ですから、同じことです。
そして最後まで(当たり前ですが)索敵機から敵攻撃隊発艦の報告は入ってないのです。
さらに彼らの仕事は自分たちの身の安全を維持する事ではなく、ポートモレスビー攻略隊を
敵の航空攻撃から守る事でした。
南の空母からは、逆立ちしたってポートモレスビー攻略部隊には攻撃機が届きません。
この機動部隊のはっきりしない戦略目的という悪癖はミッドウェイで繰り返される事になります。


[3055] お礼と追加の感想 投稿者:りので 投稿日:2015/10/20(Tue) 09:47  

MO機動部隊が無線封鎖をしていなかったことと,それにもかかわらずアメリカ艦隊に発見されなかったことをお教えいただき,有難うございます.
ひょっとすると,これで日本海軍は「機動部隊が発信し放題でも,敵は機動部隊の位置を特定する能力をもっていない」という悪い学習をしてしまったのかもしれませんね(日本海軍もできなかったのかもしれませんが).
敵の弱点を知ることは重要ですが,相手も学習するのですから,今回の弱点が次回も弱点のままと思うのは危険ですね.


1時間38分間は想像するしかないということなので,僭越ながら勝手に想像してみました.
祥鳳個艦の問題(低練度あるいは何かの事故・故障)ではなく,MO主隊の命令が動揺していたのではないでしょうか.
主隊は攻撃準備命令を出してから祥鳳が攻撃準備を整えるのを1時間半じっと待っていたのではなく,新たな情報が入るたびに命令を変更した(たとえば,艦攻をMO機動部隊の攻撃の応援に出して戦闘機でMO主隊の防空と命令を出したら,MO機動部隊が別の艦隊の攻撃に向かっていることを知って戦闘機の護衛をつけて攻撃と命じたけれども,間にあいそうもないと分かって全機滞空を命じたとか)ので祥鳳が対応しきれなくなったのではと感じました.


MO機動部隊が南の敵に向かっていた攻撃隊を呼び戻して新たに発見された北の敵の攻撃に向かわせなかったことですが,南の敵に空母がいると認識しているのであれば,南の敵も放っておけないでしょう.
南の敵が何も攻撃してこなければ北の敵を絶好時に襲撃できるとしても,南の敵も攻撃隊を準備して索敵機からの敵空母発見の報告を待っているのかもしれません.
魚雷や爆弾を無駄に失うのはよいとしても,最悪の場合,攻撃隊を呼び戻したとたんに発見され,直ちに南の敵空母から攻撃を指向されるかもしれません.
北の敵は主隊の攻撃に向かいそう(それを防ぐのはもう手遅れ)ですから,南の空母を速やかに攻撃して(撃沈できないまでも)攻撃能力を奪うか制限して,それから北の敵に向かうというのは,それほど不合理な意思決定にも思えないのですが,いかがでしょう.


[3054] いろいろ 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/19(Mon) 23:08  

ささきさん、情報どうもです。
艦載機も索敵時に爆弾抱えてるケースがありますか。
アメリカの場合、カタリナは必ずと言っていいほど爆装で飛ばし、
燃料が切れると、これを目標に投下して飛び去る、というイヤガラセをよくやってますが(笑)、
単発機にまでというのはよほど丸腰が嫌だったのか…。

りのでさん、初めまして。
その通りでして、実はMO機動部隊は最初から無線封鎖をやっておらず、
海戦前からやりたい放題、という通信を行ってます。
他の艦隊の電波であふれてるので大丈夫と考えたのか、アメリカをナメ切っていたのか、
単に知恵が足りないのか、私にはわかりませんが…。
それでもアメリカ側は7日の夕方の大混乱まで、その存在を発見できてなかったのも事実だったりします。

五反田猫さん、お手数ですが、もう一度記事を読んでみてください(笑)。
SBDの風防を開けてる理由はよくわかりませんが、索敵機なら視界の確保が目的だと思います。
あと離着艦時は、基本的に全ての艦載機が開けてますが、これは事故となったら機体が沈む前に速攻で逃げ出すためですね。


[3053] 祥鳳の行動 投稿者:五反田猫 投稿日:2015/10/19(Mon) 17:17  

確かに、動きだけみると祥鳳が攻撃隊をずっと出せないのは不思議ですね。 例によって、シュミレーションゲームなら、なんてクソゲーだと思います。

とりあえず浅知恵で考えてみると
1)朝出た飛行機の収容にぶつかった
お書きの記事に7:30艦戦(機種不明)×4、艦攻×1 発艦とありますので、10:00頃は丁度 これがかえってくる所ですよね。 発艦の為 飛行機を上げていたら、収容の為一旦おろして、再度あげなおしという可能性はありそうです。

2)魚雷の取り付け
次のミッドウエーでも痛恨の原因になりますが、魚雷を取り付け調整は時間がかかります。 浅学にて不明ですが、この作業が艦内で出来ず甲板でやるとなると、上の1)と相まって大変な事になりそうです。 艦内でやれたとしても、収容機が入ってくると入れ替えで作業が中断される可能性もあります。 この手の作業は集中してできないと大変な気がしますし、全部そろって出られないと意味が無い(と思われていた)ので、作業完了までは飛行機を上げられませんよね。

一つだけはっきり言えそうなのは、この時にミッドウエーで起きる事は予想できたし、その対策:発進/収容/整備のマネジメントを何とか考えた米軍と、できなかった(もしかすると問題とも気づかなかった?)日本側の結果が珊瑚海の後に結実するようにも思えます。 

ところで、本旨と無関係の、変な質問なのですが、ご存じならご教示頂きたいです。 記事にも掲載されている米軍のSBDの写真に限らず、この手の攻撃機の写真は風防が空いているように思います。 これが通常の飛行状態なのでしょうか、それともカメラ向けのものなのでしょうか?



[3052] 無線封鎖 投稿者:りので 投稿日:2015/10/19(Mon) 17:03  

初めてコメント欄に書きこみます.
珊瑚海海戦のお話,興味深く読ませていただいています.
知識のない私も(今のところ,たぶん)理解できています.


ひとつ質問があります.
記事を読むと,MO機動部隊は,第4艦隊に「全力で攻撃中」と報告したり索敵機に「戦艦はいるか」と尋ねています.
これは機動部隊から電波を出したことを意味すると思うのですが,発信は自身の存在を暴露することにならないのでしょうか?
短く微弱な発信なら位置まで特定されないのか,特定されてもそれだけでは機動部隊とは分からないために平気なのだろうと想像したのですが,知識がないので分かりません.
このあたりの説明をしていただけるとありがたいです.


[3051] SBDの爆装とか 投稿者:ささき 投稿日:2015/10/19(Mon) 05:15  

ハワイの太平洋航空博物館のページによると、SBD による索敵飛行は500ポンド爆弾が標準装備だったとあります。

ttp://www.pacificaviationmuseum.org/pearl-harbor-blog/douglas-sbd-dauntless-scout-dive-bomber

レキシントンのVSが500ポンド装備で出撃したのは、索敵装備で待機していた小隊を対艦装備に
換装させずに出撃したのかも知れません。
500ポンドに加えて搭載していた2発の116ポンド爆弾は、索敵哨戒時の潜水艦制圧用のような気がします。
対艦用には気休め以前の効果しかないでしょうし…。

ヨークタウンのSBDが全機1000ポンド搭載で出撃したのは、VSも対艦装備で待機していたのか、
レキシントンより出撃が約1時間遅いぶん換装するだけの時間があったのか…
VBの数が少ないことと関係があるのか、ちょっとわかりませんね。


[3050] とりあえず 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/18(Sun) 07:31  

作戦前の状況までは調べてないのでわかりませんが、
とりあえずMO機動部隊の戦闘詳報によると5日朝の索敵後の収容時に
荒天のため(風速15m)妙高の水偵は大破、羽黒のは転覆喪失とされてます。
何機が、とは書かれてないのですが、以後は一度も飛んでないので2機とも失ったと思われます。
ついでにこの時は瑞鶴、翔鶴からも索敵が飛ぶ、という珍しい形でした


[3049] 妙高水貞は出撃可 投稿者:おーた 投稿日:2015/10/18(Sun) 00:31  

安永 弘さんの戦記本によると、妙高は例のホーネット追跡作戦で暴風雨によりカタパルトを破損、横須賀に帰港するがすぐにポートモレスビー攻略作戦に出動がかかったので、カタパルトをそっくり交換して出港したとあります。
途中、トラックまでの間に哨戒で飛んだとあり、MO作戦中は索敵待機となったとあります。
この人の戦記は事実を淡々と書いてあるように受け取れますので、その通りと思うのですが、実際はどうだったのでしょうか?。



[3048] 平文 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/17(Sat) 20:45  

確かに、そもそも無線封鎖を破ってしまった後、平文で打電しちゃまずい文章って
意外に限られてるようには思いますね。

水偵が基本でしたか。
あの段階で五戦隊の重巡は搭載の水偵察機を破損して使えてなかったのですが、
そっちが出てれば、まだマシな結果になってたんでしょうかねえ…


[3047] 暗号とか 投稿者:くさの 投稿日:2015/10/17(Sat) 04:19  

日本の場合、偵察機との交信は基本暗号ですが、米国の場合
は緊急の場合は平文も許されていたと聞いたことがありま
す。敵発見というのは情報であってこちらの行動を示唆する
ものではないので、平文でも良いのでは?という気はします
ね。暗号時代の強度は低いと思いますが、それでも暗号化・
解読双方に時間がかかりますし。

また、この頃までの帝国海軍では、偵察は原則水偵が担当す
ることになっていますので、空母乗りの偵察訓練は十分では
なかったかもですね。艦攻の場合、雷撃・爆撃訓練に時間を
使いたいでしょうし。


[3046] 不明 投稿者:アナーキャ 投稿日:2015/10/16(Fri) 12:39  

とりあえず燃料を捨てるというのは、私は聞いたことがないです。
対して爆弾を使わずに捨てるというのは普通にやっていて、
艦隊周辺の対潜、対魚雷警戒機は爆弾を積んで発艦しますが、
何も見つからなければ、これを投棄して帰還するのが普通だったようです。
(そもそも事故らなくても着艦時のショックで落っこちることがある。
ただし信管が破損しなければ爆発はしないが保証はない)

魚雷ははるかに高価で艦内に搭載できる数も少ないですが、
それでも数回分の総攻撃分は持ってましたし、瑞鶴、翔鶴は
日本の空母ではもっともそういった武装の搭載量が大きかったはずです。
ただし、具体的な数は全く知りませんので、この点はご容赦を。

いずれにせよ、1回分の攻撃の武装を惜しんでいては
戦争も空母艦隊決戦もやってられないように思います(笑)。
さらにあれが作戦中における、五航戦の最初の出撃でしたし。


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