■第十章 ステルス機とF-22


■細部を見る



機首下面。
長細い機首下面は平らに整形されており、ステルス性に気を配ってるのが感じられます。機首部を菱形断面にしてしまったF-22とは根本的に設計思想が違う部分です。ついでに機首部周辺のフチに主翼前で切り欠きが入ってるのが、この角度からも確認できます。

機首横から飛び出してるのはピトー管、前輪の前に飛び出してるのはUHF系のアンテナのように見えますが詳細は不明。いずれによせ、こんなものが飛び出してたらステルス性は全く確保できませんから、試験機ならではの装備でしょう。この点、YF-22も巨大なピトー管を機首部先端にくっつけており、これまたステルス性もへったくれも無い、という形状です。が、ピトー管無しでは速度が全く判らなくなって危険で飛べませんからこれを外すして試験飛行はできません。
となるとステルス性の試験は模型でやったのか、それともこういった外部に出っ張った部品を全部外して地上で試験したのか。ちょっと謎ですね…

 
同じ部分をちょっと上から。ついでに前脚のカバーがステルス機らしい菱形なのも見て置いて下さい。
近くで見ると判るように機首部周りのフチはかなりの幅があり、やはりLERX効果を狙ってると考えていいと思います。
    
  

主翼をほぼ前方から。
F-22のような複雑な平面系は持たず、単純な平面になっています。前縁部の切り欠きから判るようにこの機体も前縁フラップを持っており、後部の2枚動翼と併せ、F-22と同じような構造で機体の姿勢を制御しています。当然、フライバイワイア制御です。全体的に動翼は大き目で、これを動かして飛んでる姿はまさに“怪鳥”という感じになってます。
ついでにこの角度からだと尾翼がかなり強い角度を持ってるのが見て取れます。



主翼を横から見るとその巨大さが判ります。右のアメリカ国章部から写真の左端までが主翼部です
ちょっと暗くて見づらいですが、主翼下面の空気取り入れ口からエンジン収納部に繋がるラインも見て置いてください。
 


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