■輪切りの私
747のコクピットのガラス。
一見ただのガラスですが、これは数層に重ねたプラスチックとガラスによって
かなりの厚みを持つものになってます。
まあ、最悪、時速600km前後で鳥がぶつかっても砕けない、という性能が要求されますからね。
ついでにお値段は1枚数百万円だとか。
ガラス1枚でこのお値段、ジェット旅客機って札束にエンジン付けて
空飛ばしてるようなもんですね…。
その横にあったのは747のコクピット訓練装置。
シミュレータなどが登場する前の訓練装置で、計器の配置を覚えたりするのが目的だそうな。
ちなみに1973年製。
初期の747に積まれていたJT-9Dエンジンの内部構造。
中心部分がガスタービン、通常のジェットエンジンで、
ここから後ろにドカンとジェット噴流を噴出して推力とします。
が、これだけではパワーはあるものの、燃料垂れ流しみたな状況になるので、
民間航空会社にとっては悪夢のエンジンになってしまいます。
なので、その噴流のエネルギーの一部を使って回転軸をブン回し、
それを使ってエンジン前のファン(プロペラの親玉みたいなもの)を駆動して、
その力を推力のメインとするのがターボファンエンジンで、
今のジェットエンジンは、ほとんどがこれになってます。
左手に見えてるデカイアタマがそのファンで、
これが起した風(噴流)が、エンジンの周りを抜けて後ろに噴出するわけです。
その横にあった機体の輪切りの展示。
よく見ると二重構造になっていて、内側のがYS-11、
外側のが、これまたDC-8のもの。
YS-11が思った以上に簡素な造りでした。
そういや、ロンドン旅行記で紹介するの忘れてたのですが、
ロンドンの科学博物館には747の輪切りがありましたね。
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