■本館突入
これが、ここの目玉展示たち(見る人によるけど(笑))。
第二次大戦から戦後にかけて、アメリカ陸軍航空軍の爆撃機、戦闘機、
さらには海軍の戦闘機にまで積まれてた空冷エンジンたち。
向かって左がライト R-3350で、右がプラット&ホイットニー R-2800。
ただし、R-3350の方は民間型です。
左のR-3350は最初B-29に積んだら火災は起きるは、離陸直後に爆発するはで
エライ欠陥エンジンやんけ、となるのですが、
それ以降、熟成が進むと、それなりに安定してきます。
2800馬力以上を生じさせる強力な空冷エンジンです。
戦後の機体ではA-1スカイレーダー、海上自衛隊でも長く使われたP2Vネプチューン
などにも積まれ、さらに民間機のロッキード コンステレーション、
ダグラス DC-7などにも搭載されます。
右側のR2800は、もう説明不要と言うくらい米軍で使いまくられた2000馬力エンジンで、
陸軍航空軍ではP47、P61、B26、さらには輸送機のC46、
海軍だとF6F、F4U、F8F、F7Fとまあ、使われまくったな、という感じになってゆきます。
まずはR2800-75。
前後2列シリンダー、18気筒の空冷エンジンです。
展示のモノは、カーチスの輸送機、C46に積まれたもの。
航空自衛隊がアメリカ軍から貸与されてた機体に積まれてたエンジンらしいです。
ただの輸送機に2000馬力のエンジンを積んでたわけですから、
アメリカ陸軍、贅沢な戦争をやってます。
後ろから。
上の方に見えてる網目のようなものがエンジンの空気取入口。
その下にあるのが恐らく機械式スーパーチャージャーで、75型は、1段2速だったはず。
でもって、こっちがさらに強力なR-3350。
手前にあるスピナーと、プロペラは完全なハリボテです。
展示のエンジンはロッキード・コンステレーションに搭載された戦後型。
後ろから。
コンステレーションに搭載されていた、という事なので
強烈な排気ガスでタービン回し、その回転をカムシャフトに伝えることで、
動力に再利用しちゃえ、という有名なターボコンパウンド エンジンだと思ってたんですが、
よくよく見てみれば、そもそも排気タービンがないぞ(笑)。
ターボコンパウンド(TC)型は3個、円周上にそって排気タービンが貼り付いてるはず。
あれれ、と思って、撮影してきた説明板で確認したら、型番は57AM。
うーん、聞いたこともない型番だ(笑)。
いずれにせよ、ターボコンパウンドが付いてないとすると、初期生産型ですね。
そもそも、ロッキードのコンステレーションも、一体全体何種類あるんだ、
という位に種類がある機体なので、どうもこれ以上は突っ込まないほうがいい感じ(笑)。
とりあえず、これはエンジンの後ろについてる円筒形のものが過給機、
機械式のスーパーチャージャーで、1段2速くらいのものだと思います。
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