■ヤング サマー 11号



後部のタラップから機内に入ると、機体後尾の圧力隔壁があります。

高高度飛行では、機内を与圧するか酸素マスクをつけるかしないと、
空気が薄くて皆さん失神、下手するとそのままより高い天国へ、
という事態になるわけです。

旅客機では全員に酸素マスクつけさせるわけにもいかないので、
通常は胴体内部を加圧して、空気の密度を上げ、高高度を飛行中も、
可能な限り地上に近い環境を維持するようになってます。
これは風船みたいなものですから、胴体内部を密封する必要があり、
客室スペースの最後部には、この客室内の空気を閉じ込める隔壁があるわけです。

なので、飛行中にはここにかなりの圧力が加わわります。
1985年の日航機墜落の時には、これが破壊される事で、
風船が割れたような状態になり、一気に噴出した胴体内の高圧空気が
機体後部、尾翼周りの構造を破壊、
さらに操縦用油圧系統を全て破壊してしまって、操縦不能となった、とされますから
地味ながら重要なパーツだったりします。



内部があっさりしてるのは試験用の試作機だからでしょうか。

最近のジェット旅客機になれた目で見ると、かなり狭い印象です。



手前の装備は機内サービス用のものでしょうかね。



機内に置かれた試験用らしき各種計器類。
当然、何がなんだかさっぱりわかりません。




コクピット。
さすがに時代を感じさせる設計と言うか、
左端に見える禁煙の字が泣かせると言うか。

シートの真ん中に操縦棹を倒すための切り欠きがあるのが
いかにも旅客機のコクピット、という感じです。


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