■二つの物語の始まりの地で



正解は、これ。
その名も土佐公園!
…何、それ?

ちなみに公園名は、写真の右に写ってる小さな表札が
たったヒトツあるだけで、他には全く表示がない。
おかげで、ホントに、ここでいいのかを確認するのに、えらく手間取る…。



西長堀駅から5分かかるかかからないか、中央図書館の裏にある公園です。
でもってここは、その名の通り、かつて土佐藩の蔵屋敷があった場所。
蔵屋敷というのは、大阪などに置かれた通商、貿易用の窓口となる藩の出張所でした。
土佐藩もその特産品やら年貢米やらを、この地に運び込んで売りさばき、換金していたのです。

このすぐ北に長堀川(人工の水路)が流れ、かつてそこに鰹座橋という橋がありました。
現在は川が埋め立てられてしまい、その名の交差点のみが残ってますが、
これは土佐藩蔵屋敷の対岸に、鰹節の売買をやる問屋を置いたために付いた名です。
そこから少し東に、白髪橋、という橋があり(これも現在は交差点の名のみ)、
こちらは土佐の白髪山から切り出された材木問屋があった場所。
イカダを組んで船で曳いて瀬戸内海を渡ってしまったのか、さすがに船に積んできたのか、
そこら辺はわかりませんが、大阪湾から川沿いさかのぼって運び込んでいたようです。



かつての蔵屋敷を思わせる建物は何もありませんが、
そんな商業用施設だったため、邸内に商売繁盛の稲荷神社があり、
これは、現在も残っています。
ただし、建物は近年、おそらく昭和に入ってから再建されたもの。
これを再建したのは誰か、というアタリが、
この場所の持つ意味と秘密のヒトツだったりします。



公園の一角に間借りする神社ながら、それなりの規模であり、
近所の人たち(実は違うかも知れない、というのは後述)が、
熱心に掃除をしていて、境内はとてもキレイ。


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