■実はしんかい6510らしい



さて、本編に戻りますよ。
今回の施設公開の目玉の一つが、潜水艦しんかい6500。
会場に入ると、いきなり置いてありましたが、
どう見てもこれは何かおかしいような。
西表ヤマネコに対する西表ノラネコのような。

でも、ここは実機の所有団体だし、しんかい6500と書いてあるし…
などと考えていたら、すぅさんから、
これは母船の運用試験などで使われた、原寸大の訓練用機材だと教えられる。
いや、当然そうだと思ってました、という顔をして、なるほど、と答える。



でもって、おそらく施設内に進入した忍者対策かと思われますが、
この施設はしんかい6500の影武者だらけで、シロウトの私なんかは、
どれが本物のしんかい6500なのだ、とアタマを抱える結果になります。

こちらは広報用らしい施設に展示されていた影武者しんかい6500。
展示広報用の1/1の模型なのか、あるいは試作型か何かなのかは不明。
かなり出来はいいです。
ただし、どう見てもこれを海に入れたらシャレではすまぬ、という構造なので、
地上か艦上での使用が前提だと思われます。

ちなみに2013年に上野の国立科学博物館でやってた
深海展に展示されてたの、どうもこれっぽい気が…。



こちらはとても小さいので私でもニセモノだと見破れる、しんかい6500。
大阪の人は“せ”の字を追加したい欲求に駆られたりするんだろうか、と思いました。

船体前後の横穴は姿勢制御用の横軸スラスターで、中にスクリューが入ってます。
胴体中央に上下開いてる穴は縦軸用のスラスターだそうな。
胴体前面上部、トサカのような黄色い部分の先端にはソナーが入ってます。



後ろから見るとこんな感じ。
ただしこれ、模型としての出来は失礼ながらイマイチで、実機はもっとツギメだらけです。
ちなみに決して高速を出すわけでない深海潜水艦の垂直尾翼が
斜めになってる理由は不明だそうな。

納税者に夢とロマンを感じさせる演出、というところでしょうか…。



と、油断させておいて、こちらにもしんかい6500が!
しまった、さっきのしんかい6500はニセ者か!と思ったんですが、よく見ると結構形が違う、
特に後部、推進装置周りは単発推進で全く別物。
さらに姿勢制御用のスラスターが後部にはありませぬ。

どうやら、しんかい6500は2012年に大規模改修を行っており、
その改修前の無印しんかい6500がこれらしいです。

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