■4畳半風呂なしトイレなし甲板



艦橋部を後ろから。巨大、です。
現用のアメリカの原子力空母と比べてもデカイと思います。
ということは、運行中、これの後方にはすさまじい気流の乱れがあったはずで、
うーん、大丈夫だったんでしょうかねえ…。

注目なのは、中段辺りにある艦橋部。
これまた巨大と言って良く、後方にむけてこの船を運転する気だったんじゃないか、
ってなくらいの大きさがあります。
実際には、なんのためのものか、正直言って判りません。
その左側に、ちょっとだけ出っ張った別室のようなものがくっついてますが、
これはアメリカ海軍で言うとこのエアボス、つまり航空管制官の指揮所でしょう。

となると、この艦橋部も航空管制関係の場所?という気がしますが、
この船の搭載航空兵力と、その運用能力を考えた場合、
それほどの規模の指揮所が必要とはとても思えず、やっぱり正体不明、という事で…。

ちなみに右端に見えてる鉄骨のオブジェは、ショーのステージ(笑)だった場所。
現在はこの枠組みをだけ残して撤去されてしまったようです。



飛行甲板最後部から艦首方向を見る。
こじんまりしてますねえ(笑)。



同じような場所からみた戦後改修型エセックス級の飛行甲板。
向こう側に張られた転落防止フェンスを見ると、上のミンスクにくらべ、
ずっと幅が広い、というのがわかると思います。

ミンスク、船体そのものはそこそこの大きさを持ちますが(米海軍の正規空母と比べない限り…)
船体に対してナナメにつけられてしまってる関係で、
実際の飛行甲板の面積はかなり狭くなってます。
図面から読み取る限りでは全長180m、全幅18m前後で、
これは第二次大戦期のアメリカの“補欠空母”ことインディペンス級のような軽空母と
どっこいどっこい、という大きさでしかありません。

戦争には向いてない船ですね…



ついでに現役のアメリカ海軍原子力空母だとこんな感じ。
飛行甲板の右端は、16:9のカメラでも画面に入りませんでした(笑)。

まあ、航空機の運用能力という点で比較した場合、
これとミンスクの間には歌舞伎町のヤクザ屋さんと、
千葉の小学校の番長くらいの能力差がある、ってのは想像に難くない、となります。



その甲板後部に展示されてた物体。
水平垂直尾翼があり、胴体上には小さな主翼もついてるので、
無人標的機かなんかかな、と思ったんですが、対潜水艦用、曳航型ソナーだとか。

対潜兵器満載の船なので、ソナーはどこにつけてたのか、と思ってたんですが、
こんなシステムがあったんですね、ソ連海軍。
英文の説明では自動運行(autopilot)ソナーとなっており、
艦からは電力供給のみを受けて、後は自動化されてたそうな。

攻撃型の原子力潜水艦を相手にする場合、何が怖いか、
というとその静粛性でして、まず艦載ソナーでは捕まえられない、と聞いたことがあります。
なので、対潜哨戒ヘリというのは非常に重要でして、自艦のスクリュー音や機関の音が
聞こえない距離でソナー探知が行えるのは、かなり重要なわけです。
それでも捕まえるのは一苦労だ、という話ですが。

このソナーも、自艦から、一定の距離を置くことで、
周囲の静粛性を確保したかったんでしょうかね。

自分の位置から半径108kmの範囲を探索可能で、
その情報を元に各種対潜兵器を運用したとか。

ついでに、このソナーは中国海軍は持ってない、と書いたあったので、
ミンスク買ったら、どっかに落っこちてたのか、
別ルートでロシアから買ったのかしたもののようです。


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