■そして歴史になる



ここからは、なぜかフランス関係の歴史ある宝石の数々となります。
まずは皇帝ナポレオンの二人目の妻、マリー・ルイーズのダイヤのネックレス。

悪名高き最初のナポレオンの奥さん、ジョセフィーヌと違って地味な人(顔も含め)
だったとされるので、こんなものを持っていたとはちょっと意外ですが、
どうもナポレオンが嫡子(ナポレオンII世。ただし後のIII世は彼の子ではない)
誕生後にお祝いとして彼女に贈ったものらしいです。

これは彼女の死後、実家のオーストリア王家(つまりハプスブルグ家)が引き取ったもの、
と書かれてましたが、なぜそれがここに展示されてるのかはよくわからず…。



お次はちょっと時代が戻って、パンが無ければお菓子を食べればいいのに、
で有名な(笑)お菓子のマリーことマリー・アントワネットのイアリング。
なぜか左右で大きさが違うんですが、そういうファッションなのか、
それとも本来は別のセットだったのか。
(ちなみに「お菓子発言」は後世の作り話とされるが、確実な証明はされてない。
発言記録が無いのも事実だが、同時に完全に否定できる事実も無いのだ。
似たような話が同時代に既にあったという指摘が多く、だとすると
逆に一種の慣用句となっており、それを彼女が日常の会話で使った可能性は残る。
上記の事実から証明できるのは、彼女が最初に言った人ではない、という事だけとなる)

マリーはルイ16世の奥さんですが、彼女もオーストリアのハプスブルグ家の出なので、
どうもこのコレクションは、1918年のハプスブルグ王政崩壊後、
彼らが生活のために売り飛ばしたものかもしれません。
(ちなみにフランス革命にオーストリアがチョッカイ出し、
ヨーロッパ全土を巻き込むナポレオン戦争の引き金を引くのは
処刑されたマリーがハプスブルグ一族の娘だったからという面が大きい。
さらに後の第一次大戦も、この一族が原因なのだから、
この約120年間のヨーロッパの大きな戦火の原因の多くを造った一族といえる)



最後は、10363カラット(笑)のアクアマリンの原石…と思ったのですが、
宝石職人の手によって加工されたものらしいです。
エジプトのオリベスクのような形は、天然の結晶ではなく、
その職人さんの造形によるものでしたか。

これは入った光が中で反射して正面から出て行くように
屈折率を計算してあるそうで、
言われてみると、正面からだとえらくキラキラして見えました。

1980年代にブラジルで発見されたものだそうですが、
これまたほとんど鈍器ですねえ…。



さて、そこからまた別の部屋に出ました。
あ、これホープダイアモンドの展示ですね。

中央の展示台にホープダイアモンドがあるんですが、
ご覧のような人気となってます。


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