■鉱物への道



お次は2階のメインともいえる鉱物関連の展示へ参りましょう。
鉱物といっても、地質学から隕石、宝石までを含む幅広い展示です。



とりあえず最初にこの展示区画の全体図を。
中央の白い部分は1階からの吹き抜け空間で、
この下には例の恐竜化石天国があります。
以前は中二階を通じてそちらと行き来できたのですが、
今回は工事中で全く隔離されてしまっておりました。

とりあえず左の入り口から入り、隕石、月と太陽系、
火山と地震、さまざまな鉱物、そして水晶から宝石までの各展示を見学、
そして最後のゴールにあるのが、あの呪われた美しきダイヤ、
ホープダイヤモンドとなります。



まずは隕石から。
ロンドンの自然史博物館に並ぶ、
見事な隕石コレクションをスミソニアンも持っております。



これは巨大な隕鉄(meteoric iron)のカット標本。

地球に落下していらっしゃる隕石の中には
ほぼ鉄のカタマリ(ただしニッケル含有)という隕鉄が多く存在します。
安定した性質を持ってしかも重い(質量が大きい)鉄やニッケルは
宇宙空間ではその引力で固まって惑星の核になりやすい性質を持つようです。
よって、これらはかつての惑星の核部分の遺骸、
あるいは小惑星の破片だと思いますが、詳しくはよく知りませぬ。

巨大なものはこのくらいの大きさがある上に、精錬するまでもなく鉄なので、
人類が最初に使った鉄は隕鉄から削りだしたものではないか、と考える研究者も多いです。
ただし、ヒッタイトを始めとするトルコ周辺で産まれた人類初の鉄文明は、
ほぼ間違いなく磁鉄鉱などからの精錬をやっていたと考えるべき証拠が残ってますが。



お次は隕石を片っ端からカットして見せた標本たち。
金属的な光沢を見せてるのはほとんどが隕鉄です。
微妙に光沢が異なるのは、ニッケルなどの混合率の違いによるそうな。


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