■とにかく壮大だ



月着陸船の下降用エンジン。
月の軌道から月面に向う着陸時、減速用に使うエンジンです。
意外と小さいですが、地球の約1/6(17%)でしかない
月の引力が相手なら、これで十分なんでしょう。
それでも出力は43900N、約4.48tですから、
F-104のジェットエンジン並のパワーがあります。
(アフターバーナー無しで)

ちなみに着陸時にはかなり複雑な機動を行なうそうで、
このエンジンも稼動中に方向を自由に変えられるような
構造になっていたとか。

ついでに、ロケットエンジンとしては極めて特殊な機能として、
最大出力から最低10%までの出力をスロットルで調整できるようになっており、
必要に応じて出力を調整しながら着陸したそうです。
でもって、当然、月面離脱用の上昇用エンジンもあるのですが、
こちらの写真は撮影し忘れました…。
撮ったと思ったんだけどなあ…。



1980年までに行なわれた有人飛行の記録、すなわち1980年に作られた展示でしょう(笑)。
スカイラブからスペースシャトルの間にも記録があるのは、
アメリカだけではなく、ソ連の記録も載せてるからで、
こうして見ると、ソ連の宇宙開発も地道にがんばってるのだなあ、とわかります。



アポロ計画を支えたチ巨大ロケット、サターンV(5)のF-1液体ロケットエンジン。
第一段に搭載されたものですが、なんとも巨大で、
ロケット全体だとエライことになるな、とわかります。
ちなみに展示は何個も並んでるように見えますが実際は1個と切断模型(1/2)だけで、
展示の奥に鏡が置いてある、というオチになってます(笑)。

ちなみにこれの出力は1器あたり海面高度で680.4t、
これが5発搭載されてましたから、サターンVの初期出力は
実に3402t、月にでも行く気か、という化け物ロケットです。
(出力はアポロ11号の時のもの。後にさらに強力になる)

もっとも、世の中の進化は大したもので、スペースシャトルの両脇に搭載された
補助ロケット(固体燃料)は同じ条件で
約1270tの推力を出すとされますから、いやはや、恐るべしですね。
もっと、こちららは2基+オービター(軌道周回船)のメインエンジンだけですから、
総出力ではサターンVの方が上となります。



ここにもあったサターンVの模型。
ただしこちらは発射台に置かれた状態のもの。

全長で363ft、約110.6mという化け物ロケットで、
よくまあこんなものを打ち上げたなあ、とつくづく思います。


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