■無人とGPS



で、ここからはGPSによって変わる兵器たち、ということで、
歩兵が持って歩けるGPS装置などの展示。



こんなものがあったのか、というのが
このホバリング式の無人探査機、RQ-16 Tホーク。

目標の上でホバリングしながら撮影できる無人機で、
自分の位置をGPSで確認しながら飛行するんだそうな。

しかもこれ、2011年の東北大震災の際、
福島原発の状況確認のために投入された事があるのだとか。
これまた知りませんでした。



GPU-39型小口径爆弾。
ただしこれは原寸大のレプリカです。

動力はないようですが、高高度からの投下で100q近い距離を滑空し、
GPSの誘導によって目標まで8m以内の誤差で着弾するとのこと。
小さく見えますが、中身は250ポンド爆弾なので、
弾頭部は113kgあり、破壊力はかなりのものでしょう。



こちらは戦略原子力潜水艦、USSアラバマに積まれていた航法装置。
先に見たLoran-Cやトランジット衛星によるものらしいのですが、
後にGPS装置に置き換えられたため、ここに展示されたのだそうな。

戦略原潜の場合、自分の位置が正確で無いと、核ミサイルを
目標に打ち込めないどころか、間違って違う国に
命中させちゃう可能性すらあるわけで、
その航法装置の正確さは極めて重要だったそうな。



最後はスタンレーシステムという、2005年に開発された無人運転装置の展示。
GPSデータを基に完全に無人で、遠隔操作も無しに自律的に走る自動車だそうで、
例のGPSの開発元、DARPAが2005年に行なったロボットレースで優勝した車両とのこと。

この時は無人の砂漠を212q走破して無事ゴールしたのだとか。
なんだか夜中に一人で歩き回って、スタンドでガソリンすすってそうな気もします…。


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