■道は星に聞け
ここからは衛星の類を。
まずはマリナー10。
1973年に打ち上げられた水星&金星探査機で、なんでそれがここに?
と思ったら、はるか遠くの惑星まで誘導する技術、という意味があるらしいです。
…ちょっと、こじつけっぽいなあ。
ちなみにこれは打ち上げた失敗した時の予備機、
つまり例によって本物です。
1964年から海軍が運用していたトランジット衛星。
TRANSITは直訳すると乗り継ぎ、交通機関、といった意味ですが、
これはアメリカ海軍が世界で最初に運用した測位衛星、
つまり現在のGPSにつながる、地上の場所を測定するのに使う人工衛星でした。
1996年ごろまで使われ、軍事的な重要性が薄れた後は、
民間の船舶の運航用にも使われたのだとか。
もともとは弾道ミサイルがキチンと自分の位置と目標の位置を
把握するためのもので、時期的に見て、
当初はポラリスミサイルのために開発されたものだと思います。
これも予備機で、ホンモノですね。
こちらは惑星探査機などに使われた、半球型共鳴ジャイロ。
説明を読んでもさっぱりわかりませんでしたが(涙)、
これで正確な位置が計測できるんだそうな。
こちらはGPSのために造られた超正確な時計、NIST-7。
なんだか手作り感あふれる古臭さ、と思ってしまいますが、
1990年代のアメリカでは、もっとも正確だった
セシウムの発振を利用した時計だったそうで、
当時のGPSシステムの時間の同期に使われていたそうな。
ただし時計といっても、何月何日、何時何分何十秒、
といった時刻を計測するモノではなく、
もっとも正確で誤差の無い1秒という時間を測定するためのものだとか。
こちらもその正確な時計の一種、カリフォルニアにあった
惑星探査機などの管制センターで1983年から2006なんまで使われていた、
全装置の時間同期を取るための機械。
時間を計るだけで、これだけたいそうなものが要るのか、と思ってしまいますが、
数万q単位だと、1秒タイミングがずれるだけで、エライ事になるそうな。
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