■商店街を行く
その先に唐突に置かれていた潜水艦のスクリュー。
大戦中のアメリカの主力潜水艦、ガトー級のものなんですが、
その潜水艦の名はUSS267 ポンポン(Pompon)。
…ハハハ、おじさん、読み間違えちゃった、と思って再度見て見るも、
やはりその名はポンポン…。
なんだ、その名前(笑)。
ガトー級の潜水艦は基本的に魚の名前なのですが、妙にマニアック(?)な品種、
日本で言ったら魚市場の生き字引みたいな人しか知らん、という
魚の名前をつける傾向があります。
まあ、全部で70隻以上も造っちゃったので、よく知られた魚の名前がなんて
速攻で種切れになっちゃったんでしょうが。
とはいえ帰国後どれほど調べても、ポンポンなんて魚は存在しない。
金魚に近い名前のがあるものの、基本的にガトー級の名前は
海魚の名前のはずなので、それは考えにくい。
で、ようやく釣り仲間の集まる掲示板から、ブラック マーゲイト(Black
margate)
というアメリカの大西洋南岸部に住む魚の俗名がポンポンであると知る。
…普通にブラック マーゲイトでいいじゃん。
なんでわざわざ俗称のポンポンにするのよ。
これに配属となった水兵さんが、故郷の恋人に手紙を書くのに、
「今度USSブラック マーゲイトの配属になったよ、君と国のためにがんばる」
と書くことが出来るのと、
「今度潜水艦の配属になったけど、艦名は聞かないでください…」
と書くのでは、士気に大きな差がでるでしょうに。
さらには
「ボクのお船の名前はポンポンだピョン」
みたいな手紙を書き始めるようになっては、長い航海が必須の
潜水艦館内に、いらん不穏要素を抱え込むようなものです。
ちなみに1943年3月に実戦配備後、1960年まで海軍に籍を置いた
ポンポン閣下ですが、確認できた範囲ではアレクサンドリアはもちろん、
ヴァージニア州とすら何の関係も発見できませんでした。
とにかく魚雷工場跡の前に展示できるならなんでもいいや、
という感じでもらわれて来たんでしょうかね…。
さて、フェリーによるD.C.進出をあきらめたんで、
地下鉄のキング ストリート駅を目指して西に移動を開始。
途中で魚市場の看板を見かけたのですが、これはレストランの名前でした。
しかし、この周辺といい、昨日見たペンタゴンから南の一帯といい、
まるで我がホテル一帯を避けるかのように
繁華街が展開してるのはどういう事だ…。
途中で見かけたスシ レストラン、その名もIchiban。
アメリカで1980年代前半に流行った日本語がこの“一番”です。
当時、新日本プロレスに参戦していたレスラー、
ハルク・ホーガンがこの言葉を本国で流行させました。
アメリカ人の好きなナンバー1の意味で、さらに当時は日本が世界を獲るぜ、
くらいの勢いがあった時代なので、アメリカでも広まったのでしょう。
なのでアメリカの日本食のレストランで“Ichiban”を名乗ってる店は、
少なくとも1980年代から続いてるそれなりの老舗と思ってよく、
とりあえず、大外れはないはずです(笑)。
せっかくなので、先に見たファーマシーに寄って見ましょうか。
バンドエイドにまでキティちゃんが。
ホントに、この10年であっという間に世界的なキャラクターになりましたね。
しかし、絆創膏で4.59ドル(約460円)は高くないか?と思ったんですが、
よく考えたら、私は絆創膏の相場を知りませんでした(笑)。
が、帰国後確認したらやはり20〜25枚入りだと300円前後のようで、
アメリカの物価は完全に狂ってると思います(笑)。
なんでわざわざインフレを誘導するんだか、私には理解できませぬ。
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