■ウドヴァー ハジー大図解

さて、では例によって現地の案内板を使って説明を。



右側が入り口で、そこから空中廊下に出た先が航空機の展示棟。
巨大なハンガーが展示施設となってるので、基本的に平屋です。
その代わり、壁の高いところに空中廊下が張り巡らされ、
いろんな角度から機体が見れる、というありがたい施設になってます。

ちなみに、ここはボーイング航空ハンガーと呼ばれており、
ボーイング社がスポンサーとして、お金出してるのかな、と思ったんですが、
他の施設の命名を見る限り、
会社名としてではなく、創業者のボーイングさんの個人名のような感じがします。

で、入り口の正面奥にあるもう一つの展示ハンガーが、
宇宙とミサイル関連の展示棟で、
こちらはジェームス S マクダネル ハンガーと呼ばれます。
この名は航空機メーカー、マクダネル社の創立者のものですね。
どうもアメリカの航空産業関係者の名前をつけてるのか、と思うんですが
なぜこの二人?というのはよくわかりませぬ。

で、その下、赤い枠で近日完成、みたいな説明が入ってる二つの建物のうち、
上の復元整備棟はすでに完成済みで、内部には入れないものの、
上から見学することは可能です。

さらにその下、維持管理保管庫&研究棟は2013年現在建設中ですが、
これも完成したら見学できるようになるんでしょうかね。
よく知られてるように、スミソニアンには日本の震電、
ドイツのTa152など、世界中でここにしかない機体を未だに大量に持ってまして、
それら復元待ちの機体がここに入る事になるのでしょう。



ボーイング航空ハンガーの、入り口から見て右半分は軍用機の展示エリアです。
アメリカ空軍博物館やロンドンのRAF博物館に比べるとやや機体は少ないですが、
貴重な機体だらけなので、これだけでも見に来る価値はあります。

ちなみに遥か奥まで続く、巨大なハンガーにも驚いておいてください(笑)。



で、残りの左半分が民間機。
旅客機だけでなく、レーサー、アクロバティック機とさまざまな機種が展示中。
コンコルドもここに居ます。



その奥にあるのがジェームス S マクダネル ハンガー。
こちらは宇宙関連&ミサイルの類の展示で、
スペースシャトルのディスカバリー号はここに居ます。
スペースシャトル退役以前は同じスペースシャトルでも大気圏内用実験機、
エンジン無しの機体であるエンタープライズ号が置かれていた場所です。



で、こちらが2012年から公開が始まった復元整備棟。
このように上から見るだけですが、結構、興味深いものがあります。

ちなみにここも名前があって、
マリー ベーカー エンゲン(Mary baker engen) 復元整備工場が正式名。
ちなみに、こちらに至っては、誰なのか、そもそも人名なのかもわかりませぬ…。

**追記**
掲示板にて、この施設のために寄付金を贈った人の
お母さんの名前だ、との指摘をもらいました。
確認してみたところ、その通りだったので追記しておきます。
ただしなぜ、このお母さんの名かは、不明です…



さらにスミソニアンの施設にはほぼ確実にある(笑)I-MAXシアターがあるほか、
写真のようなフライトシミュレータなんかも置いてあります。
ついでに、ご覧のように採光性もいいので、写真を撮るにも理想的な施設で、
まあ、至れりつくせりですね(笑)。



で、展示棟の周辺にはこういった空中回廊が張り巡らされており、
いろんな角度から機体を眺められるのも、この施設のありがたいところなのです。

さらに、空中回廊でしか見れないモニタによる映像展示などもあり、
ここも本気で見たら丸一日コースと考えていいでしょう。
今回、見れるだけのものは見たと思いますが、完全とはとても言えぬ、
というのが正直なところです…。

はい、といったところがウドヴァー・ハジー センターの基礎知識です。
今回はここまでとして、次回からいよいよ、展示内容を見て行きますぜ。


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