■いろいろある帰り道



そこからアーリントンハウスを振り返る。
これでこの旅も終わりになるなあ、という思いと共に、
ああ、美しいなあ、と考える。



そこから見えてたちょっと変わった墓石。

南北戦争で活躍、後にアメリカ海軍二人目の提督となった
デイヴィッド・D・ポーターの墓なのですが、
その下にTemporarily erected、仮設の、一時的な設置の、
といった文字が見えてます。
といっても、1891年没ですから、すでに死後130年近くたってるわけで、
なんなんでしょうね、これ…。



そこからさらに下る途中にあったお墓ですが、
ご覧のように厳重に保護されてました。

ここまでされるとは誰のお墓だ、と思っちゃいますが、
マリー・ランドルフという女性で、作家の方でした。
19世紀のアメリカでもっとも読まれたと言われる家事の本、
ヴァージニアの主婦(The Virginia House-Wife)の作者だそうな。

なんでそんな人がアーリントン墓地に?というと、
この人、例のジョージ・ワシントン2号、
パーク・カスティスの奥さんの従姉妹だったそうで、
その縁で1828年に無くなった時、ここに葬られたんだとか。

…自宅の庭と言っていい場所に、親戚の死体を生めてお墓にしちゃう、
というこの感覚、日本人には理解できないとこですね。
夜中にトイレに行くのが怖くなったりしないんでしょうか…。

で、後にこの一帯はアーリントンの国立墓地になったわけですが、
このため結果的に(笑)彼女が最初の埋葬者となってしまい、
現在、このようにに保護された上で展示されてるようです。

…本人にとっては、結構、いい迷惑のような…。



といった感じのものを見ながら、どんどん降りて行きますよ。
改めて、この丘は結構な高さがあったんだなあ、と感じます。



そこから振り返ると、午後遅くの日差しと木陰が美しかったです。


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