■全アメリカン インディアン



その先の展示の入口のタイトルはなぜかスペイン語表示。
メキシコ移民が殺到中のカリフォルニアならともかく、
東海岸でヒスパニック系なんてほとんど見ないワシントンD.C.でなぜ?
と思ったら、その下に過去の中央アメリカの過去が明らかに、
といった英語の説明が。

あ、ここのアメリカンて名称、地理的な意味なのだ、
すなわちアメリカ大陸全体の事だったんかと知る。
メキシコから南米に至るエリアの展示だからスペイン語の表記、って事でしょうか。
だからと言って、アメリカで日本の遺物の展示に日本語解説がつくか、
といえばそんな事はないわけで、なんで?という印象はぬぐえませぬ。

てっきりアメリカ合衆国内における
インディアンの文化と歴史、差別と平等を勝ち取るまでの歴史、
といった博物館だと思ってたので、これはちょっとビックリ。
微妙な問題から逃げやがったな、という気もしますが…。



展示はこんな感じ。

これは中央アメリカ、メキシコでお馴染みのマヤ文明のものですが、
解説のどこにもマヤのマの字も出てこない、というよくわからん展示。
とりあえず奥の解説板に描かれた雨の神様(雨乞いの神様)の絵が
手前の土器にも入ってます。

さらに言うと、解説の半分はスペイン語なんですが、
表示が英文と入り乱れていて、読みにくいです。
特に地名や神の名などの固有名詞は英語解説の中でも
スペイン語表示になっており、正確なんでしょうが、どうも判り難いものが…。

ネイティブの人なら文章を見た瞬間、ここが英語の解説、
と判るのかも知れませんが、日本人からすると、どこを読めばいいのか、
それを見つけるだけで一苦労で、
おかげで見学中半分も読みませんでした…。

うーん、なんとも残念感ただよう博物館で、
なるほど、お客さん少ないわけだ。



こちらもキチンとした解説がないのですが、
神様の名前と発掘された地名からしてマヤ文明のものでしょう。

こういった土偶や神像は宗教的な儀式用ものとされるのが普通ですが、
個人的にはマヤ文明の当時にも居た萌えフィギュアマニアや
ガンプラ好き向けの商品だったんじゃないかと思っております(笑)。



こちらはコスタリカの球形石。
ただし、これも解説が適当で、どの文明のものかすらよくわからず。

とりあえず中央アメリカの文明は石の文明という印象があって、
こういうの、多いですね。



こちらはグアナキャスト ニコヤ(Guanacaste-Nicoya)文明という、
私は初めて知った文明の土器。
…いい味出してますね。

ついでに、これも展示に具体的な文明の名前が無く、
しかもニカラグア周辺のもの、とだけされていて帰国後の確認でエラク手間取る。
どうも信用できんな、この博物館…。
実際はコスタリカ北部からニカラグア南部にかけて広く存在した文明でした。

いろいろな変動はありながら、なんだかんだで
紀元前6000年に始まり、スペインの侵略を受ける16世紀まで続いていた、
かなり息の長い文明だったようです。


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