■その歴史



ここにもあったジョージ・ワシントン像。

いったいぜんたい、この建物中に何人のワシントンが居るのやら。
ここはワシントン教の総本山です、と言われたら、
さもありなん、と信じちゃいますね。



その先にあった、この施設のもう一つの目玉、
アメリカにおけるフリーメイソンリーの形態と役割、という展示。

最初はドアが開かなかったので引き返したのですが、
後から来た家族連れがガチャガチャとノブをイジって開けてしまい、
中に入って行くのが見えたので、
それに便乗して私も見学させてもらう(笑)。

電気が点いてるんだから、本来は見学可能なんでしょうし。



中はこんな感じに、フリーメイソンリーの歴史と、
アメリカの歴史上の人物で、フリーメイソンだった有名人たちの紹介になってます。

これがなかなかいい展示で、大分勉強させてもらいました。
ヘタな本を何冊も読むより、ここに来た方が得るものは大きいと思います。



まずは、フリーメイソンとはなんぞや、という解説。
まあ、大筋で前回説明した内容です。

注目は下の四角い石。
フリーメイソンリーはこういった四角い石を完全性の象徴として、
神聖視する傾向があるんですが、
これはフリーメイソンの一人が現イスラエルのエルサレムを
第二次大戦前に訪問した際、現地で発見、持ち帰った石だとか。

……それって盗掘じゃあ…。

キリスト教にとってもユダヤ教にとっても聖地であるエルサレム、
そこから出てきた石という事は、古代イスラエル時代の
神殿、あるいは宮殿のものでしょうか。

だとするなら、ここの皆さんにとってまさに神聖な石、という事になりますが。



その上にあったフリーメイソンのさまざまな“シンボル”の解説。

左のは前回も見たフリーメイソン曼荼羅とでも言うべき図で、
これも一番上に三角の囲みなしの全能神の目があり、
その全能神の下に太陽と月、地球儀と天球儀があるのですが、
その中心部にあるGの字のシンボルマークに直角定規が無く、
コンパスの中に星が入ってます。

何か特殊な意味があるのか、こういったパターンもありなのか。

その曼荼羅の右、中学校の幾何学の教科書の図みたいなのは、
ピタゴラスの定理の証明図。
直角を挟んだ辺A、Bと直角に触れない辺Cには
(A×A)+(B×B)=C×C 
の関係が成り立つというヤツで、
ここで示されてるのはユークリッドによる証明ですね。
(ピタゴラスの定理の証明のやり方は星の数ほどある)

これもフリーメイソンリーにおいては神聖なシンボルでして(笑)、
左のフリーメイソンリー曼荼羅の右側、下から二番目に描かれてる
折り紙みたいなものは、この証明の図なのです。

この図は有名なユークリッドの原論から取られてますから(定理47)、
ここからも彼らがギリシャ幾何学を
一種の神聖視していたのがわかるかと。

こうして見ると、ユダヤ系魔法数学カバラだけでなく、
やはりギリシャ式の魔法幾何宗教にも
影響を受けてるような感じですね。


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