■艦内生活



その先は洗濯室。
なんとなく電気洗濯機と乾燥機みたいなのが置かれてますが、
アメリカと言えど電気洗濯機が普及するのは20世紀以降、
1910年代ごろからのはずで、この艦が現役だった時代に果たして搭載されたかどうか。
もしこれららが当時の洗濯機と乾燥機なら、手動か、蒸気駆動(笑)のはずです。

もっとも1910年代にUSSオリンピアは大幅な改修を受けてるので、
その時代の電化製品の可能性もありますが。

余談ですが、真水がさらに貴重品だった
帆船時代の洗濯は事実上不可能に近かったようで、
こういった装備も真水の蒸留装置が搭載できるようになった蒸気船ならではでしょう。

ナポレオン時代のフランス艦隊を追いかけてた
ネルソンの艦隊が風待ちで寄港すると決まったとき、
士官の一人がこれで洗濯物が出せる、と喜んだ、という話を見た事があります。
まあ、雨でも降れば、その中で洗っちゃう、とかはやってたと思いますが。



その先の水兵用トイレ。
1970年代の中国かここは、という感じですな。
トイレットペーパーとかはどうしてたんでしょうね、これ。
おそらくシャワー室もこの近所にあるはずなんですが、見つけられませんでした。

まあ、前回見た士官室のものと、この後で出てくる艦長&提督のものと比較すると、
なんだこの差は、とつくづく思います。
とにかく制服軍人の連中に軍艦の建造予算を
握らせちゃダメなんじゃないですかね(笑)…。



もっとも艦首部に近い6ポンド砲。
これは水兵居住区にあったのと同じタイプ。
ついでに台座にも注目して欲しいのですが、この花びら型というかタコ脚型のは
当時の写真でもよく見るのでおそらくオリジナル。

対して、いくつか見かけた四角いタイプは、どうもレプリカというか、
近代になって造られた台座のような感じがします。



これにてほぼ船内第一階層の見学は終了。
少し後ろに戻って次の見学コースに向います。
ここで見えてる6ポンド砲の台座が、先に説明した四角いタイプです。

ついでに、たくさん見えてるこの円柱の黒い柱も気になるところで、
普通の船舶ではあまり見ない構造です。
普通の桁と支柱では強度が足りず、これで構造を支えていたのか、
それとも水兵居住区に必要な何らかの機能を担っていたのか…。



さて、そこから上に上がる階段があり、
これで艦上構造部に入ることができます。
さっそく行って見ましょうか。

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