■水兵の世界
さて、引き続き水兵さんの居住区を見学しますよ。
ちなみにこの辺りが前部砲塔下のはずなんですが、
どれが砲台座部だったのか、よくわかりませんでした…
ついでに窓際の壁にハンドルとフタ、そしてオーブンのような装置が
いくつも並んでるのに注意しておいてください。
これが石炭燃料船の特徴でして、後ほど、説明します。
これ、最初見たときはベッド用の棚?と思ったんですが、
どうも単純な荷物棚のようです。
ちなみにこの居住区内に水兵の私物を置く棚があったはずなのですが、
ひょっとしてこれにむき出しで置いてたのか…?
その先にあった6ポンド砲は士官居住区にあったのと同じタイプ。
もしかして1つおきに違う型の砲が置かれてるんでしょうか。
しかし、なんで?と考えると理由は思いつかず、やはりレストアのミスなのか…
なんとも謎ですね。
お次はこれ。
右の赤い輪がついた装置はポンプのようにも見えますが、
どうも外部から蒸気機関用の水を艦内に入れるときの弁みたいです。
ただし、なんら解説が見当たらなかったので、確証はなし。
もしかすると、水兵居住区には後ろに見えてる緑色の蒸気機関が
いくつも設置されてるので、その蒸気供給用の弁かもしれません。
ただし、こちらはこちらで独立して下から蒸気の供給管が入ってるようにも見え、
よってこれも確証はなし。
その奥に見えていた緑色の装置で、
なんの解説もありませんでしたが、これは小型の蒸気機関です。
おそらく艦底の機関室から高圧蒸気が供給されていたのだと思われますが、
もしかしたら専用の小型ボイラーがどこかに積まれていた可能性もあります。
下にみえてる弁が蒸気の調節用で、
床から出ている管からここに蒸気が入ります。
黒い受け皿は水漏れが床に垂れないようにするためのものでしょう。
その上、左右の筒状の部分が
膨張した蒸気でピストンを持ち上げるシリンダー部ですが、
中央の四角い箱部分もおそらくシリンダーで、こっちが高圧用、
左右の筒状部がその次に蒸気が送られる低圧用かな。
**追記
中心の四角くい部分は弁装置ではないか、という指摘をもらいました。
確認はできませんが、確かにそんな感じはしますね。
左右のコネクティングロッドが、クランク部で連結された
上の横軸を回転させてるのが見てとれるかと。
ある意味で、倒立型エンジンですね。
中央で上の軸から歯車で回される謎の逆転軸はよくわかりませぬ。
蒸気機関は最終的に熱エネルギーを奪われた圧力の低い水蒸気を
複水器(コンデンサ)で水に戻して、
これを回収、再利用するのが普通なんですが、
どうもこれにはそういった部分が見当たりません。
一応、左右に水抜き用のパイプを繋ぐためらしい
弁もあるんですが、詳細は不明です。
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