■まだまだ贅沢は続くよ



で、あれ?最初の部屋に戻ってしまった?
どうも艦内地図がないままウロツいていたため、軽く迷ってしまってます。



こちらは艦長、あるいは艦隊指令といった
エライ人が使うための部屋らしいです。

この豪勢な部屋の左右に、6ポンド(57mm)砲が置かれており、
なんとも違和感溢れる、シュールな光景となっておりました。

もっとも、これは軍艦なのですから、どう考えても6ポンド砲が主役で、
この部屋の豪華装備は、本来は邪魔でしかありませぬ。

あの小さな砲でも4人前後の作業員がいたはずで、
弾薬用の昇降機が見あたらない以上、
ここに予備の砲弾も置かねばならず、
このイスとか邪魔でしょうがない、という状態だったんじゃないでしょうか…。
まあ、57mmの砲弾はそれほど大きくないのですが、
それでも一定の場所は必要だったでしょう。



砲尾部分。
この時代のアメリカ海軍の6ポンド砲、57mm砲となると、
おそらくオチキスのQF6だと思うんですが、確証はなし。
どうも微妙に形が違う気がしますし。

この艦の武装は、一度全て撤去されてますから、
その後、どこからか持ってきたのもあるでしょうし、
実際、後で見るように、展示の6ポンド砲はいろいろ怪しい部分があります。

ただし台座部は、この時代のアメリカ海軍によく見られるもので、
こちらはオリジナルの可能性が高いです。

ついでに、銃眼というか、砲を左右に振る窓が意外に狭く、
例の鉄板カバーを外に倒したところで、
目視照準をここから行なう、というのは相当困難だったような気も。
左右に窓があるので、そこから見てたのかな、
とも思いますが、さすがにそれで照準を付けるのは無理でしょう…。

ついでに砲座周辺に装甲板が張られてるようにも見えますが、詳細は不明。

周辺に見えてる黒い取っ手などは予備砲弾やらを置く
棚などの跡だと思いますが、これも詳細は不明。



さて、あらためて艦首方向に向いましょう。
しかし、一回くらい、こういった贅沢な船旅をしてみたい、
と思わせる軍艦てどうなのよ、という疑問が頭を離れませぬ(笑)。



こうだんもんなあ(笑)。
海の上で割れやすい陶器の皿をこれだけ並べてお食事ですよ。

士官用というより艦長クラスのエライ人の食堂らしいですが…。
こんな連中に負けちゃったスペイン海軍も情けないなあ、と思ったり。

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