■士官の空間



その先にあったのは艦長室。潜水艦でありながら個室です。
ホントに士官関係の余計な贅沢を外せば、
この潜水艦、あと10%以上小さくできて、重量も軽くなり、
燃費も速度もずっと向上すると思うんですけどね(笑)。

同じ人間なんだから、水兵にガマンできて、
艦長にガマンできない、という理由は何もないでしょう。
艦長は艦内の全指揮権と運航の責任を負うべき存在であり、
他の連中より贅沢をするための存在では無いはずです。



ちなみに艦長室には専用の洗面台まであります。
艦長ってのは顔を洗うために居るんじゃないはずですけどね。



こちらはJunior officer の部屋。
Junior officer も日本語にしにくいのですが、
おおよそ大尉以下の階級、少佐などの佐官より低い階級の士官です。

とりあず3段ベッドに士官用らしく机があるほか個人用のロッカーもあります。
ついでにベッドが3つもある、ということは
それぞれ個人専用でしょうから、贅沢ではありますね。



こちらは現場監督とも言える下士官用の部屋。
バラオ級に乗っていた5人の下士官全員がここに押し込められます。
それでも魚雷室で寝させられた水兵よりはましでしょうが…。

元は士官用の部屋を改造したものなのか、
奥の3段ベッドに手前に2つのベッドが追加されてます。
が、普通に考えて5人が一度に寝ちゃったら、艦は運行できませんから、
最低でも3つベッドがあれば足りました。
なので、どうも奥の3段ベッドは下の1段しか使われてなかったようで、
上は物置のような空間になってるように見えます。



こちらはヨーマンの事務室、と書かれたもの。

YEOMANってあのロンドン塔に居た管理人?と思ったら、
海軍の事務担当下士官の事もヨーマンと呼ぶのだそうな。
初めて知りました。
…しかし、なんで?
イギリスだけに見られる階級名称ですよ、それ。

とりあえず航海日誌の記述も彼の仕事だったそうで、
そのためのタイプライターがあります。
欧米の場合、この手の記録は手書きではないので、
読みやすいものが多くて助かります。


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