■上から見る潜水艦



これは隣のUSSオリンピアから見下ろした構図。
まずは艦首部。
艦首の象の耳みたいなのは折りたたみ式の前翼で、
潜水中に上下の姿勢制御に使うもの。
実際はこれと艦内の前後タンクに入れる水の量で姿勢を制御したはずです。

右端に見えてる多数の半円形のマークの連続は
水面、あるいは接舷したボートから甲板上に上がるための足場。
潜水艦は、甲板が低いのですが、船体が丸みを帯びてるため滑ってしまい
意外に登りにくかったようで、
こういった階段はドイツのUボートにもあります。

特にアメリカの潜水艦の場合、
不時着した航空機パイロットの救難活動もやってたので、
これが無いと、海中から上に引っ張りあげるのも一苦労となったはず。



艦中央部を見る。
右側、司令塔の上の艦橋部が改修後も露天なのに注意してください。
あの半球風防、邪魔なだけのような気もしますが、
荒天時の浸水対策とかになってるんでしょうかね。

ついでに艦橋部は穴が開いてるだけですから、
潜水すると水没するというのも見て取れるかと。

よく見るとイスらしいものが中に見えてますが、あれはただの鉄板です。
が、ただでさえ狭い艦橋になぜこんなものを設置してるのかは全く不明。
艦橋左右についてる円形のものはおそらく航海用のコンパス。

ついでに写真の左端、オレンジの浮き輪が見えてるのが見学ルートの入口です。
本来は前部魚雷室用の魚雷搬入口でしょう。



そこから後部を見る。
薄くて凸凹が見える上部構造と、厚い殻に守れられてガッチリしてる
船体&タンク部の差がわかりますかね。

艦橋の向こう側に黒い信号灯が見えてますが、
あれだけ水中の抵抗にこだわってるのに、
これは折りたたみ不可で出しっぱなしみたいです。

艦橋の見張り台部分も極めてせまく、
2人も上がってくれば一杯なのも見て取れます。



司令塔上のいろんな出っ張り(笑)

判る範囲で左から説明してゆくと、左端の2本が潜望鏡。
2本あるのは通常用(Primary)と攻撃用(Attack)のはずなんですが、詳細不明。
正式名称は潜望鏡1&2なんですが、どっちがどっちかは知りませぬ。

その右、テッペンに横長のアンテナがついてるのが対水上警戒用(SS)レーダー。
敵艦や目標の探索をするものです。
アメリカ海軍は大戦中から、潜水艦でも本格的にレーダーを使ってます。

その右側で飛び出してるやや低めの3本の棒のうち、
どれかが対空警戒(SV)レーダーアンテナのはず。
右端のがそうだと思うんですが確証はなし(適当)。

その他、左右に飛び出してる棒状アンテナはさっぱりわかりませぬ。

で、右端の一段低いところにある
ヘルメットというかお皿みたいなのが、下からも見えていた
シュノーケルの排気部のカバー、その左で棒状アンテナに隠れてる
黒くて鍋のフタみたいなのがシュノーケルの吸気部。
当然、実際に使用する時は両者とも上に伸びて行きます。



といったところで外から見える部分のチェックは終了。
入口を目指しましょう。
艦首部の魚雷室から入る事になるようです。

入口までは保護用のゴムシートが敷かれてるのに注意。
本来はその先のような切れ目の入った鉄板甲板です。


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