■それはとても狭かった
そこから右手を見る。
手前のイスは測距儀の観測員用です。
ずっと奥の外壁まで測距儀が続いてるのがわかりますね。
細かい所ですが、右上の天井部と側壁の接合部にも注目。
両者の接合部には、こういった三角のギザギザがついてます。
なんらかの“のりしろ”でしょうか。
ついでに、アメリカ戦艦主砲の装甲で囲まれた部分、
すなわち我々が普通に主砲砲塔と呼んでる部分は、
砲屋(Gun
house)と呼ばれ、その中はいくつもの部屋で区切られてます。
アイオワ級の場合、まず大きく前後で二つに分かれます。
前部の主砲が設置された部分に装填室と照準室が、
その後部の狭い空間に砲塔内の指揮所、
砲塔士官詰所(Turret
officers
booth)が置かれてます。
砲塔入口の直後にあるここが砲塔士官詰所で、
そこに非常時用の照準器として、この測距儀が置かれてるわけです。
(通常は射撃管制装置のレーダーが照準を行なう。
それがダメなら戦闘指揮所の予備レーダー。
その次がこれで、ホントに最後の手段となっている。
ただし戦闘指揮所のレーダーで方位は掴めないので、
その場合は、ここで方位だけは見たかも。見える場合は、ですが…)
さらに砲塔士官詰所は前部、後部に分かれ、
ここは測距儀より後ろの後部士官詰所にあたります。
ちなみに、この見学コースで入れるのは、この砲塔士官詰所のみです…。
その反対側を見る。ロッカーもあるんですね。
ちなみに、いくらなんでも狭すぎるな、と思ったんですが、
どうも正面の壁は外壁ではなく、
この向こうにもうひとつ何らかの機械室があるようです。
測距儀の接眼部。
あのダイヤルをいろいろ回して距離を測るんだと思いますが、詳細不明。
1940年代の新型艦ですから、目標が浮かび上がって見えた時に
目盛りを読み取るステレオ式測距儀だと思うのですが、
先に見たようにレンズにフタがされていたため、覗いても何も見えず…。
その下にあったモーターらしき物体。
測距儀の位置調整用モーターかな、と思ったのですが確証は無し(無責任)。
その測距儀(画面左)の下をくぐって前に出ると、こちらが前部士官詰所となり、
指揮官である砲塔長(Turret
captain)はここで指揮を執りました。
向って右が正面方向となり、これは横方向に見た状態。
天井から潜望鏡が下がってる場所が砲塔長の居た場所です。
ついでにその左奥に見えてる箱型装置は
砲塔用の補助アナログコンピュータなんですが、その話はまた後で。
通常、ここには司令官を含め、8人の人員が配置されていたようです。
ちなみにイス代わりに置かれてるのは演習用の装薬袋(笑)。
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