■艦橋部縦走



気が付いた人は気が付いてたと思いますが、
艦橋の前には2本、角のような長いアンテナポールが立っています。
これが付いてるのが、先に見た謎の鉄板なので、
このアンテナ搭載用の土台でしょうかね。

こういった長い棹状のアンテナは英語ではWhip antenna、ムチ状アンテナと呼ばれ、
このように二本並んだのは双子式ムチ状アンテナ(Twin whip antennas)といいます。
この長さから判るように長い波長=低周波用のもので、
当時の軍艦だと4MHz(=波長75m(笑))〜12MHz(=波長25m)あたりで使われてます。

基本的には長距離通信用のアンテナと考えておけば問題ありませぬ。



戦闘指揮所の後ろには一人でできるもん兵器ことファランクスが。
手前の二つは例によってライトアップ用の照明。

ちなみに、この辺りにはかつて40mm機関砲用の
Mk.49射撃管制装置があった場所のはず。
第二次大戦中のアメリカ軍は、40mm機関砲ですら、
レーダー照準の射撃照準装置を持っており、
それがMk.49射撃管制装置でした(Mark 49 Gun Director)。

さすがに20mmから下は目視での照準でしたが、
それでもMk.14という独自に開発したジャイロ式照準器を搭載してました。
やっぱりこんな国とは戦争したくないなあ…。



先に説明したMk..36 SRBOC の発射筒をややアップで。

対ミサイル用最後の手段で、艦の電子システムがジャミングに失敗したら、
ここからチャフやらフレアやらを、そーれ、とばかりに打ち出すわけです。



さて、そこから艦上構造物の屋根の上を通って、後部に向います。
黒い骨組み構造は1982年の近代改修で造られたアンテナマスト。
左が前で、右下に、第一煙突が見えてます。

こうして見ると、左右に盛大に飛び出した棒から、
信号旗用のロープがたくさん下げられてるのがわかりますね。

 

そこから艦首方向を振り返る。
よく見ると、奥にちょっとだけ戦闘指揮所の
装甲指令塔が見えてます。


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