■フィラデルフィアの地下鉄
で、駅のちょっと先にどうやら地下鉄の入り口らしいものを発見、
どうやら乗り換えも成功のようです。
そこで階段を下りてると、あ、ちょっと危ないっぽい人が。
うーむ、ボストン、ワシントンD.C.と地下鉄に危険性はない、
という街ばかりだったので、油断してましたが、フィラデルフィアはどうなんだろう。
とはいえ、他の交通手段は知らないし、日曜の朝だし、
大丈夫だろう、とそのままキップ売り場に向う。
余談その1。
昔、産まれて初めてアメリカに行った時、
ロサンジェルスの地下鉄で、韓国から留学してる、
というオジサンのお医者さんと隣になった事がありました。
この人は1年ほど留学中、という事でいろいろアメリカの心得を教えてもらったのです。
その中で、黒人の若者はなんだか攻撃的(Aggressive)に見えて
怖いと思うだろうが、そいうった連中には、基本的に問題ない。
むしろ怖いのはフード付きの服を着たりして、
周囲の目を避けてるようなタイプ、周りを見ずにうつむいて歩いてるタイプだ、
というのを教わり、実際、そのとおりだなあ、と後に痛感する事になりました。
で、まさにその“危険信号型”なのが写真の人物だったりします。
余談その2。
こういった写真を撮るのは、場所によっては危険でして、
私もわざわざカメラを構えて撮影してるわけではありません。
LXシリーズという明るいレンズを搭載した
小型カメラを愛用してる理由の一つが、こういった街中の撮影です。
いかにも手に持ってるだけだよ、
という感じで、顔は別方向に向けたまま、
おおよその目星でカメラを目標に向けて片手で撮影してます。
さらに明るいレンズのため、シャッター速度が上げられるので、
停まらずに、歩きながら撮影も出来てしまうわけです。
旅行記中の街中や電車の中の写真のほとんどは、これで撮影してます。
この30th ストリート駅に乗り入れてるのは路面電車と郊外型鉄道と地下鉄で、
今回利用するのは、その中の地下鉄、マーケット・フランクフォード線です。
目的地は、デラウェア川の川辺に出る2ndストリート駅。
アメリカの地下鉄の場合、路線名はオレンジラインとかブルーラインという
あまり愛想の無いものが多いのですが、
フィラデルフィアは珍しくイギリス&日本式に固有名詞つきの呼称でした。
うーん、駅全体もやや薄暗くて狭く、
夜間とかの利用は避けたほうがいい、という印象が無くも無く…。
で、ここでキップを買おうとしたら、販売機とかが無く、
駅員の居る窓口にまで行って、目的地を告げてキップを買うらしい。
本来はここもICカードが主流らしいのですが、
日帰り旅行でしかもそれほど動きまわる予定がないので、それは見送る。
で、2ndストリートまで、と言うと、どれで?と聞かれる、
どれってなんだ?と、判断に迷ってしばらく両者見つめあう。
まあ地下鉄だからな、という事で地下鉄、と答えたのですが、
ワシントンD.C.の時の名残で、メトロで、と答えてしまう。
ここで両者しばらくまた見つめ合う事に(笑)…。
で、あ、なんか変だと思うと同時に、さっきサブウェイと書かれていたのを思い出し、
あわててサブウェイと言い直すと、ようやく売ってくれたのですが、
これがキップではなく、トークンでした。
一種の専用コインで、これを改札に投入してホームに入り、
下車の時には特になにも回収されずに降りてしまいます。
以前、香港から深圳(シェンゼン)に行ったとき、
現地の地下鉄がトークンで、今時珍しいな、と驚いたのですが、
まさか21世紀のアメリカで見かけるとは思わず、意外でした。
しかし、アメリカ人、そろそろ地下鉄を意味する
英語を統一してくれませんかね…。
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