■いろんな車
こちらは日本代表、ホンダの初代シビック。
1970年代後半から始まった日本車進出の旗手というかトップバッターだった車で、
それまでガソリンを撒き散らしながら走ってるようなアメ車に対し、
小型ながら低燃費で排ガス規制にも適応した新世代の車としてヒットを飛ばします。
とはいえ、通常だったらこんな小型車、アメリカ人の興味の外なんですが、
当時はオイルショックでバカみたいに安かったガソリンが、
いきなり高騰してアメリカ中がショックを受けていた最中だったので、
シビックはホンダも予想してなかったのではないか、というくらいの大ヒットになります。
もっとも今見ても、スタイルはいいので、それも理由の一つでしょうね。
ちなみに、アメリカで最初にヒットした外車、しかも小型車では
大先輩といっていい、フォルクスワーゲンのビートルがあるわけですが、
こちらは展示がありませんでした。
ある意味すげえな、シビックという感じです。
ここの展示にはこういった解説パネルがあって、なんと日本語でも読めます。
ただしあんまり参考にはなりません(笑)。
2003年に始まった展示だとのことで、今なら中国語にされちゃったろうなあ、と思ったり。
こちらは1950年製の液化プロパンガスで走るバスだそうな。
1950年代から60年代にかけて、
安価なプロパンガスを燃料とするバスがアメリカでは採用されていたそうで、
特にアメリカのシカゴ市は世界最大という数の
プロパンガス燃料のバスを運用していたとか。
日本でもタクシーが安価なプロパンガスの混合ガスで走ってますが、
バスと言うのはあまり聞きませんね。
写真のはネブラスカ州のオマハ
(ウォーレン・バフェットの街だ。チェリーコークバンザイ)
で当時運用されていたバスだとか。
これまた黄金期のアメ車らしい、意味のわからん飾りが付いたバンパーのある
1955年製フォード カントリー スクワイア ステーション ワゴン。
(Ford
country squire station
wagon)
先にみたミニバンの前に、アメリカの家族向けの定番車だったのが
ステーションワゴンで、通常の乗用車の後ろを延長し積載量を増やし、、
そこに荷物室の出し入れが楽な、大きく開くドアを付けたものです。
こちらは1950年代後半から売れ筋となり、
当初は全米生産台数のうち3%以下だったのが、
1950年代後半には17%を超えるようになっていたそうな。
ただし、ミニバンのヒットによって以後、急速に人気がなくなり、
1990年代以降はほとんど見かけないタイプの車となってるみたいです。
ちなみに、このステーションワゴンなる英語も意外に翻訳が難しく、
広辞苑(四版)には西部劇に出てくる駅馬車の意味とかステキな解説がでてますが、
これは無視して(笑)、どうも20世紀初頭に鉄道駅まで行く荷馬車(Wagon)は
荷物をたくさん詰めるように車体が拡張されており、
これがステーションワゴンという名のルーツではないか、と言われてます。
ただし、アメリカ人でもこれを疑問視する人がいるので、
絶対そうか、と聞かれるとわかりません、と答えておきますが(笑)。
ちなみにこの展示は1950年のイリノイ州、
パークフォレストなる町のジオラマだそうな。
当時、急激に発展した、典型的な郊外型住宅を再現してるとのこと。
で、手前女の子の自転車も1953年製シュウィン パンサー(Schwinn
panther)
という、それなりに有名らしいもので、立派な展示の一部です。
その後ろのポータブルテレビもホンモノで、
当時の人気番組らしい映像が延々と流されてました。
これ、故障したら替えのパーツ、あるんでしょうか…。
ついでに、解説板でほとんど隠れてしまってますが、
子供用脚こぎ車があり、これが本当のアメリカの児童車、
と書こうと思ったんですが、いい大人なんだから、ここはガマンしましょう。
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