■2015年までおあづけ



お次はアメリカ文明の象徴、クレジットカード。

現代のクレジットカードの祖先となるのが、このダイナーズクラブ カードで、
1950年ごろから発行が始まり、以後、アメリカにクレジットカードを
根付かせるものとなって行きます。
当初は旅行時の小切手代わりに使う、といった目的で造られたものだったようです。

展示の物はSpecimen、見本の文字が入った1958年ごろの
ダイナーズクラブのカードで、
最も初期のクレジットカードの一つでしょう。
このころはまだ、紙製のように見えます。

ちなみにCredit card は掛売り券とでも翻訳するべきもので、
本来は銀行の信用貸しを意味します。
あくまで借金なのだ、というその名前の由来を
現代のアメリカ人の皆さんは、ほとんど覚えてないようにも見えますね(笑)。



なんだかコンピュータっぽいこれは、前回はなかったもので、
Googleが会社を立ち上げた時に使っていた初代サーヴァーの一台。
会社の設立からまだ15年ほどですが、
すでにアメリカの歴史の一部になりつつあるんですね、Google。

1998年にカリフォルニアのスタンフォード大学を卒業した
ペイジとブリンが立ち上げたのがGoogleなのですが、
何せ金がなかった彼らは、最初のサーヴァをほとんど自作したのだそうな。

30台作られたそれらのサーヴァの一台がこれで、
22GBのハードディスクが8台積み込まれていたのだとか。
さらに各部の絶縁にコルクボードを使っていたため、
コルクボードサーヴァと呼ばれているとの事。
ちなみにサーヴァが揃ったのは会社の立ち上げ翌年、
1999年になってからだったようです。

でもって、解説板の最後に、2015年にオープンする展示は
さらにスゴイものが並ぶけどな、みたいな事が書かれていて、
オジサン、ちょっと悲しくなって来る…。



1970年代のフォーク歌手の衣装か、と思ったんですが、
アメリカのガールスカウト活動の紹介展示でした。

アメリカのガールスカウトは1912年から始まったのだそうで、
それに関するさまざまな展示がありましたが、
日本から来たオッちゃんには、イマイチ、ピンと来るものがありませなんだ…。



こちらは模型ですが南北戦争時代の大砲で、
1864年に特許が取られたものらしいです。
ただし何がどう新しかったのかは不明。
とりあえず発射時の衝撃を吸収する後退用のレールがついてますから、
この時代なら、おそらく艦載砲でしょうかね。

で、よく見るとこれ、ジョン エリクソンの発明品となっておりました。
アメリカの初期の発明家の一人で、イギリス在住時代には、
伝説の蒸気機関車ナンバー1決定戦、
あのスティーブンスンのロケット号が優勝した
リヴァプールトライアルにも参戦していた人です。

ついでに、アメリカの近代軍艦の導入にも功績があり、
一部で有名な、南北戦争時の北軍の鋼鉄装甲艦
モニターは彼の設計によります。



で、ここから先は再構築中、2015年まで待て、という表示。
トホホ…
いつになったら、この博物館の完全な姿を見れるのやら。

ついでに一番下の“さらにワシントン上に新しい窓を”という
よく意味がわからない宣伝文句が、微妙に気になる…。
D.Cと書かれてないので、本人を生き返らせるメドが立ったんでしょうか。

これをもって、入り口ホールの見学は終了。
いよいよ本館内を見て行きましょう。
…半分だけだけど…。

と言う感じで、今回の本編はここまで。


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