■海軍と野球の街
で、駅を出て直ぐ左を見るとこの景色。
奥に見えてるのは大リーグ ナショナルズの球場で、
これが海軍工廠“野球場”駅の野球場部分の担当です(笑)。
この一帯、かつては海軍工廠以外、
特に何もない寂れた地域だったらしいのですが、
徐々にスラム化が進んで、極めて危険な地域になっていたそうな。
2005年ごろから、そのスラム街の取り壊しと
球場建設を中心に再開発が始まったのだとか。
なので、元の駅名であるネイビーヤードに、そのまま球場を合体させ、
ネイビーヤード ベースボールパークと言う
なんだかスゴイ駅名になっているのでした。
…この名前、さすがにもう一工夫あってもいいような気はしますが…。
余談ですが、ロンドンでも書いたように、なぜかスラム街というのは
都市の南東の水辺沿いに出来る傾向があります。
今では世界中で壊滅しましたが、かつて1960年代ごろまでは
ロンドンのイーストエンド、香港の九龍城(この城は街の意味の中国語)、
東京の深川周辺、そしてこのワシントンD.C.と、街の南東部の水辺に
世界中のスラムが存在していたのです。
(日本だって1960年代まではスラムがあったのだ)
ついでにニューヨークのブルックリンも南東の水辺ですね。
で、海軍工廠へはここから東へ向う事になります。
駅名からするともう到着したような気になりますが、
あにはからんや、ここから正面入り口まで歩いて10分近くかかります。
駅から海軍工廠に向う途中の景色ですが、
なるほど、再開発地域だ、というきれいな街並みになってます。
味気ない、という感じもしますが…。
そこからの歩道も、自動車より地歩行者が優先されてる感じで、
これがあの自動車社会アメリカなのか、という空間が広がってました。
ただ、理由は不明ながら、妙に全体が安っぽいような印象を受けますね。
その通りで、ふと建物の壁を見ると、なんだか見たような顔写真のパネルが。
よく見ると左がロケットのパパ、ゴダードさん、
右が大西洋結果的に一人ぼっちのリンドバーグさんですね。
…お友達つながり?と思ったんですが、
この辺りは交通機関歩道(Transportation
walk)、という名前の通りだそうで、
アメリカの交通機関の発展に関する展示を行なってるそうな。
他にも1903と書かれたライト兄弟などのパネルがあり、
どうも20世紀前半の交通機関の発展に重要な事柄をパネル展示してるようです。
…ゴダードのロケットって交通機関(Transportation)だろうか、という気もしますが…
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