■スミソニアン自然史館
その横にあった遊歩道。
案内板によるとチョウ生息庭園だそうで、どうもチョウのエサになる植物を中心に植え込み、
ここでその保護をやってるようです。
でもって、これも自然史博物館の一部となっております。
こういったホッタラカシに近い緑地は個人的に大好きです。
徹底的に人の手を入れるロンドンの公園、木が多いと園内が暗くなる、
というスゴイ理由でバンバン木を伐採しまくってる上野公園(涙)などに比べ、
はるかに豊かな空間だと思います。
はい、到着。
隣といっても、そこはアメリカ、結構な距離がございました。
前回来たときは、全体の1/3が改築中、という感じだった(涙)
自然史博物館(Natural histroy
museum)にようやく帰ってきたわけです。
しかし、こういったエセ ローマ風の建築、
これだけ続くと、さすがにちょっとウンザリしてきますね…。
ここは1910年に完成した博物館で、いわゆるスミソニアン3大博物館中で最古、
展示テーマ(自然史)を設定した最初のスミソニアン博物館でもあります。
写真は入り口を入った直後に出る円形広間(rotunda)で、
2階まである各展示室はここを中心に展開します。
中央にあるアフリカ象の剥製は1955年、
ハンガリー人のハンターが撃ち殺したもので、
当時は地上最大の象であり、かつ哺乳類と認定されていたのだとか。
ちなみにロンドン旅行記でも説明しましたが、
自然史(Natural
histroy
)というのは非人工物に関する科学博物館を意味します。
キリスト教的に言えば神様が作った造形物という事で、
動物から植物、さらには鉱物、隕石などがその対象です。
この博物館は、ロンドンの自然史博物館よりやや小ぶりですが、
それでも世界最高峰の自然史博物館の一つでしょう。
対して人間が造った科学的な事物はSience
に分類されるのですが、
スミソニアンにはそのジャンルに該当するものがありません。
(スミソニアン以外が運営するSience
museumはワシントンD.C.にもあるが、
あまり規模は大きくなく、今回は訪問せず)
スミソニアンの場合、Sienceの範疇にある車や鉄道の展示に関しては
一部がアメリカ史博物館にあるものの、
こちらは基本的にロンドンの科学博物館(Sience
museum)に負けてますね。
(ただし航空宇宙分野に関してはスミソニアンの圧勝)
余談ですが東京の上野にある国立科学博物館の旧館は、
どうもスミソニアンの自然史博物館の影響を受けてる感じがします。
写真のような中央ホールを中心にして両翼に展示室が広がる、
という建物の構造などはまさにそのまんまです。
そもそも、上野公園の博物館と美術館地帯周辺は、
ワシントンD.C.のモール周辺の縮小コピーと言う感じがあり、よく似ています。
おそらく、何らかの影響はあったんじゃないか、と思うのですが、
全体の規模としては1/4以下、という世界なのが悲しいところ…。
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