■戦うアメリカ憲法
さて、そんな感じで、微妙な残念感が残りますが、
これにてUSSカッシン ヤングより撤収としましょう。
その横にあったおそらく5インチ砲。
工廠の防衛用に置かれていたものでしょうか。
あるいは礼砲用?
奥に見えてる土マンジュウは弾薬庫でしょうね。
さて、お次は世界最古の現役軍艦、USSコンスティチューションへ。
こうして見ると、背が高いなあ、と驚く。
7〜8階建てのビルくらいの高さがありそうです。
この艦は200年を越える歴史を持つだけでなく、実戦経験も豊富でして、
1812年戦争こと英米戦争では、数度の海戦を行い、
HMS
グリエー(Guerriere)、HMS
ジャヴァ(Java)の2隻のイギリス軍艦を
大破に追い込み、戦闘終了後、これを焼き払ってしまっています。
この活躍によって国民的な人気を得てしまい、
以後、保存艦とされる事が決定されたようですが、
まさか21世紀まで残るとは、当時の人も思ってなかったんじゃないでしょうか。
ちなみに後でまた見る事になると思いますが、
アメリカによる火事場ドロボー戦争(笑)
1812年の英米戦争は、これがあのアメリカか、
というほどみじめな戦争となりました。
この戦争で、ワシントンD.C.は一時的にイギリス軍に占領され、
大統領官邸から議会、その他の施設まで片っ端から燃やされてしまい、
アメリカ最悪の日、という感じになったりしてます。
さらにその50年後、凄まじい死傷者を国中で発生させる
南北戦争が起こるわけで、19世紀のアメリカ本土は
まさに戦争だらけだったわけです。
ここら辺りはまたワシントンD.C.編にて。
近くで見るとロープだらけで、もはや何がなんだかよくわからず。
200年以上現役とはいえ、やはり紆余曲折はありまして、
1900年前後の写真を見ると、保存予算の不足から、かなり荒廃が進んでおり、
上部構造物なども3本マスト本体を除いて
ほとんど取り払われてしまっていたように見えます。
結局、1925年ごろに行なわれた大改修で、ほぼ現在の姿になるようですが、
それまでに失われてしまったものも多く、基本的には復元船に限りなく近い
歴史的な船、と考えるのが正しい、という感じですね。
それでも貴重な船なのは確かですが。
ちなみ現役艦、ということは未だに航行も可能で、
毎年、独立記念日にはボストン港内で帆走を行なってるそうな。
この船は貴重な歴史遺産であり、
さらに軍の管轄という事もあってか回りに柵があり、
そのままでは近づけません。
右側ある建物で身分証明書の提示と、荷物検査を受け、
さらに何人かグループになって、ガイドと一緒に乗船する、
という段取りが必要なのでした。
そこで受付をしていたガタイのいい海軍の人に、
どのくらい時間必要アルカ?と聞いたところ、
待ち時間で20分、見学で20分という感じだ、という話。
現段階で時刻は1時半、まだ2時間の余裕があるものの、
帰りのフェリーは30分に1本しかない、と考えると、
これを見てしまうと他は何も見れなくなりそうだ。
さらにガイドの人の英語がどこまでわかるか、自信がない。
よって、ちょっと惜しいな、と思ったものの、
見学はあきらめて、次に移動します。
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