■キャッスル内部
さて、その先が中央のホールになっています。
案内所がある、と聞いていたのですが、奥に見える簡単なカウンターがあるだけで、
他にはこの後、散々見かける事になるスミソニアンの売店と、カフェがあるだけでした。
ただし、各博物館のパンフレットなどは一通り置いてあります。
あれま、これだけか。
そこにあったモール周辺部の模型。
なんだか妙な模型だな、と思ったら奥に点字案内があり、
どうやら目の不自由な人が触って見る地図のようでした。
ちなみに中心付近にある左側の赤い建物が、このキャッスルです。
ついでにこれ、よく見るとワシントメモリアルはもちろん、
モール周辺の各省庁なども作ってあるのですが、
なぜか右端にあるはずの議会と、ワシントンメモリアル前の
ホワイトハウスの部分が狙い済ましたようにカットされてます(笑)。
…合衆国政府に何らかの恨みのある人物の製作ですかねえ…。
さて、中央ホールの西側の建物は、現在でも展示施設として使われてるようで、
お土産の国、という名前の特別展が開かれていました。
せっかくだから見ておきましょうか。
その途中の廊下にあった昔のワシントンD.C.の写真展示。
現在は緑豊かでキレイな街並みを見せるワシントンD.C.ですが、
19世紀半ばくらいだとまだまだ原野に近い風景だったようです。
さて、その展示の入り口。
現在改装中の(この時はまだ知らなかったが)
アメリカ史博物館が持つ19世紀前後のアメリカ各地のオミヤゲ、
そして記念品のコレクションといった内容の展示でした。
この入り口に置かれていた石の破片は、プリマス・ロックから削り取られたもの。
プリマス・ロックは例のマサチューセッツに最初にやって来た、
清教徒を含むメイフラワー号の皆さんが、
初めて上陸した時に最初に踏んだ、といわれる岩です。
どうやってそんなの証明するんだ、という気もしますが(笑)、
アメリカではかなり人気の観光名所だとか。
で、この岩は本来海の中の岩礁だったようですが、
その水面上の部分だけを削り取って、1830年ごろから展示していたのだそうな。
ところが、この展示品のようにこれを削り取ってオミヤゲにする、
という豪快な観光客が続出、あわてて周囲を柵で囲って近づけなくしたのだとか。
アメリカ人でも200年近く前だと、モラルも何もあったもんじゃないようです(笑)。
近年、中国の観光客の皆さんのマナーの悪さが問題になってますが、
どの国も通ってきた道で、彼らが大人になるまであと100年、
世界は待ってあげるべきなのかもしれません。
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