■趣味は東洋です
一見するとなんだかわかりませんが、黒い石版に白い線で緻密に書き込まれた仏教画です。
ただし解説板を撮影し忘れてしまい、詳細不明。
唐時代のシルクロードあたりでよく見る芸風なので、そこらあたりだとは思いますが…。
さてお次はこの美術館の目玉とも言える孔雀の間、
The peacock
roomに入るザマスよ。
ジャジャ−ン。
なんとも濃厚な空間で、悪趣味一歩手前ですが、
これを19世紀のイギリス人は東洋趣味と考えていたのだとか。
言いだしっぺは一歩前に出て歯を食いしばれ、という感じですが、
未だに日本中にあふれる怪しい“イギリス風”を考えれば、お互い様ですかね。
そもそもはイギリスの大金持ち、レイランド(Frederick
Richards
Leyland)が
ロンドンの新居の居間として1870年代に発注したものだとか。
その装飾を例のオオカミの上の白い少女を描いた画家、
ホイスラーが請け負って、こういった部屋にしてしまったんだそうな。
で、レイランドの死後、彼の遺族がホイスラーを通してこれを
フリーアに売り払い、分解してからアメリカに持ち込んで、
最終的にここで再現される事になったとのこと。
なので当然、この部屋の中央にデーンと構えるこの絵は
ホイスラー本人によるものです。
しかし、敷物の上に立つ少女が好きだな、この人。
日本だか中国だかアンドロメダ星人だか、よくわからない服装の女性ですが、
絵のタイトルは、陶磁器の土地から来た姫君(The
Princess from the Land of
Porcelain)
なので、中国人(英語のChinaには陶磁器の意味もある)のつもりかなあ…。
この時代は中国は清時代ですから、こんなカッコの女性は居ないと思いますけども。
ちなみに、オリジナルのタイトルはなぜかフランス語らしいです。
まあ、フランス人などが宝塚のベルばらの公演を見たら、
こんな微妙な印象なのかもしれず、これまたお互い様、ではありますが。
ちなみにこれ、暖炉の上に油絵を置いて、痛まないものなんですかね。
その反対側はこんな感じ。
ちなみに当時、電灯はありませんから、元はランプだったんでしょうか。
奥の壁に見えてるのがこの部屋の名前の由来となった孔雀の絵ですが、
これ、多分、鳳凰を勘違いしちゃったんじゃないか、という気も…。
日本人の私などが孔雀と聞くと、暑いインド辺りで派手な衣装着て、
クエーとかいいながら蛇とかを襲ってる肉食鳥、というイメージしかありませんが、
ロンドンから見たら、インドだろうが中国だろうが
日本だろうがみんな東ですから、あまり気にしないんでしょうね…。
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