■節足動物の世界



その横にはなんだか木の洞のような展示が。
なんだこりゃと見てみると…



ミツバチの展示でした。
ハチたちがロウで造った家、との解説がありましたが、
これ養蜂家が使う飼育箱みたいですから、人造の巣じゃないかなあ。

ただしミツバチは本物で、これ、エサはどうしてるんでしょう。
室内でミツバチを養えるだけの花が育てられるとは思えないので、
どっかの窓が開いてて、外に出れるのか、なにか人工のエサが与えられてるのか。

ちなみに北米では2005年ごろから養蜂家のミツバチが次々に忽然と消えてしまう、
という不思議な現象が発生していました。

これは巣箱にも周囲にも全く死骸が見つからないのに、
巣からミツバチが忽然と消えてしまう、という事件で、
発生当初は原因も不明、そもそも何が起きているのかも不明、という事で、
ちょっとしたパニックになっていたようです。

現在は農薬による影響でミツバチの方向感覚、記憶能力の喪失が起こり、
外から巣に戻れなくなってしまってミツバチの集団が崩壊する、
という原因が最も有力視されてるようですが、それ以外の原因も疑われており、
未だに養蜂ミツバチの減少は続いてるようです。
少なくとも完全な対策は、2013年現在、未だに取られていません。
ちなみに、現在はヨーロッパにもこの被害は広がっており、
いくつかの国では疑惑の農薬の使用禁止措置が取られています。

で、この事件の結果、蜂蜜の生産はもちろん、
養蜂家のミツバチによる受粉に頼りきっていた
アーモンドや果実の農業生産にまで打撃を与える事になってしまったのでした。
(北米大陸にもともと野生のミツバチは居なかったから
人為的な授粉がないと、収穫量は大きく減少する。
ヨーロッパ産のミツバチが一部野生化したが数は限られ養蜂家の存在が重要となってる)

その問題に関する最新の情報でもあるかな、と思ったんですが、
スミソニアン、この点は完全にスルーでした…。



こちらはコンビニのジュースケースのような展示。
なんだこれ、と思ったら…



チョウのさなぎの展示でした。
ここら辺りはアフリカ産のものたち。

さっきの温室のような展示室といい、温度を調整することで
チョウの成長をコントロールできるんでしょうかね。



でもって、看板には昆虫動物園と書かれてましたが、
実際は節足動物全般が対象で、日本じゃまず見れない
サソリとかも展示されてたりします。
(沖縄県の南の島と小笠原には居るらしいが)

ちなみに例の約4億年前の生物の地上進出のころから、
サソリは既にこの形で存在していたそうで、
節足動物としては最古の種だそうな。


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