一部、移築後に適当に組んじゃったでしょ、という部分もありますが、それでもまともな大工道具、特にカンナが無い時代のこの粗削りな材木が正しく建物の構造を支えており感激。このように釘を使わない組み立てキットのような構造ゆえ、日本建築は分解、移築が簡単でした。よって江戸初期以前の建物は簡単に移動可能だったのです。同時に鉄釘の錆から腐る事も無いので、長期の維持が可能になります。馬鹿みたいに西洋釘をバカスカ打ち込む明治以降の建物とは根本が違うのです。まあその分、いろいろ限界もあるんですけどね。



部屋の外もこんな感じで、事実上の登山だった観光の後、疲れ切った体なのに「ウヒョヒョヒョヒョのホー」などと人には見せられない奇声を発しながら見学、ひたすらウロウロする。



その上には謎の展示場。この階段は明白に移築後、昭和な木造物だと思いますが、それでもいい味出してますな。



上の階には古い農機具や冬季の内職だったのかなと思われる機織り機などが雑然と置かれていました。せいぜい明治期だろうな、というモノたちですが、これはこれで見ていて楽しかったです。不思議な宿だなあ、と思う。



かなり最近まで使われていた感がある一品。機織り機ですかね。

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