|
|
![]() ある意味でビートルよりも偉大かもしれないフォルクスワーゲン社のゴルフ。実際、既に生産台数ではType1を抜いています。ちなみにフォルクスワーゲン社内の開発番号はType17。 展示の車両はの1979年型との事。1974年に販売開始なので、妙に時間が経ってからの車両。ゴルフならまだ探せば初期形あると思うんですが、欧州車には微妙に淡白なのがこの博物館の特徴か。ちなみに余談ですがこの博物館、西ドイツ時代の車も全てドイツ製にしています。現ドイツは西ドイツが東ドイツを吸収して真ドイツことドイツ共和国連邦(Lotus EliteBundesrepublik Deutschland)として完成形になった、という建前なので正しいと言えば正しいんだけど、違和感はあるなあ。 ついでにさらに余談ですがナンバープレートの表記、全部大文字でGOLFになってますが、これは初代の車体に付いてるロゴそのまんまの表記です。二代目からGolfになります。変な所でマニアックだな。 今見ても古臭くないデザインはジウジ・アーロによるもので(それ以前からフォルクスワーゲンとは仕事をしていた。ちなみにイタリア人デザイナーとドイツ自動車会社の共同開発はBMWとミケロッティが先にやっている)、ドイツ人が突然オシャレになった結果ではありませぬ(ジウジ・アーロ案では四角いヘッドライトだったらしいが)。ただし1970年代のドイツ車は基本的にカッコいいものが多く、ポルシェ928、924、930などは自動車のカッコよさに置ける一つの頂点だろうと筆者は思っております。 前置きエンジン前輪駆動、そしてハッチバック式なのは先行したルノー5の大ヒットの影響だと思いますが、車内空間の広さはこっちが上で大人が4人しっかり乗れる小型大衆車、という方向性の元祖でしょう。 ちなみにゴルフの名の由来をフォルクスワーゲン社は公表していないんですが、当時、同社の車の名は「風」に拘っておりました。シロッコ、サンタナは極地風、ジェッタはジェット気流、ヴェントはイタリア語で風です。そしてゴルフは当初、ブリザード、あるいはカリブの名で呼ばれておりました。前者は言うまでも無く風を伴う気象現象であり、カリブ海は大西洋横断のための貿易風の本場です。そこからゴルフならばGolfstrom、これも大西洋横断の鍵、 メキシコ湾流のドイツ語呼称から取ったと思われます。これで再度アメリカに乗り込んでドンガバチョと儲けたる、という名でしょう。Golfだけだと単に湾の意味ですが、Golfstromでは長すぎるのでゴルフではないかと。少なくともいい歳した大人が地面の穴に球を入れるのに馬鹿騒ぎをする、という意味の名では無いでしょう。 ![]() 近代的な自家用車の始祖である、という設計ですね。歴史に残る車だと思います。ちなみに当時のフォルクスワーゲンは主力のビートルがすでに旧式化し、さらに他の車も全く売れずで経営危機の真只中にありました。それを一気に生き返らせてしまったのがこの車でした。 さらにゴルフMk.1 GTIが1976年夏にデビュー、これが大ヒットになります。ハッチバックの大衆車にちょっといいエンジン積んで、ちょっと速い車にする事で差別化したいわゆるホットハッチ車、その源流の一つとなります(ただしホットハッチ/Hot hatchという用語が登場して来るのは1980年代に入ってからだが)。初代のGTIは直噴式1600ccエンジン(当時のゴルフに搭載された中では最大)を搭載、前輪のディスクブレーキを一枚のソリッドから二枚のベンチレーテッドに変更、車内に剛性強化用のロールバーが入っていました。当初は5000台限定で売り出されたのですが、最終的に初代モデルは1983年までに46万2千台を売る大ヒット車となります。日本には正規輸入されなかったのでほとんど知られていませんが、歴史を造ったモデルなのです。 ホットハッチ系の元祖は同年3月発売のルノー5のアルピーヌですが、僅か数カ月差の同世代ですから、これもその手の車の始祖と見て良いでしょう。以後、同じような車種が次々と誕生する事になります。ただし性能的にはライバルと言っていい両車ですが、価格はゴルフの方が2割近く安く(販売時の価格がイギリスではゴルフGTI 3600ポンド、対してルノー5 ゴルディニ(アルピーヌのイギリス名) 4200ポンド)、このためかルノー5アルピーヌは1981年までに5万6千台しか売れず、販売成績ではゴルフの圧勝でした。 まあどちらも歴史に名を残すべき車だと思いますけどね。 ![]() メレセデス・ベンツ 190E W201型、1989年型。190Eも1982年から発売なので、これまた展示車両は発売から大分経ってからのものですね。ちなみに社内形式番号がW201、エンジンも2000ccなのに(ベンツ社は難しいことを考える事が苦手なのでエンジン排気量の数字から名を撮るのが通常)製品名が190なのは既に別の車が200を使っていたからです。最後のEはガソリンエンジン車で、ドイツ人大好きディーゼルエンジン搭載車はDとなります。…なんでガソリンエンジンがEなんだ? 当時のベンツとしては最小の車で、1985年に日本でも販売が開始されました。筆者が最初に見た時の印象は貧乏くさいベンツで、今もその印象は変わってません。そして他に書くべき事もありません。以上。 ![]() メルセデス・ベンツ 560SEL W126型。展示の車両は1990年型。1979年に発売開始、1991年に生産終了となっているので、この展示車は最晩期の製品となります。W126は社内名称と言うかシャシ―(車台)番号、560が車名、SELは馬鹿が乗りたがるデカくてヘッドライトにまでワイパー付けてる車の意味です。 とても高価な車で車輪が四つ付いていて、ハンドルが一つ標準装備で備わっています。ヘッドランプもあるので月の無い夜でも走れます。技術的にはそんなとこですね。以上。 |