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![]() ちょっと冷静なデザインだったアメ車黄金期の車、シボレー コルベット(Chevrolet Corvette) 1953年型。 間違いなく初代コルベットですが、マジで53年型? 年式は帰宅後に確認して驚いたんですが、ホントに53年型なら生産初年度で、ほぼ完全に手作業で造られていた世代(実は50年代アメ車には手造りっていくつかあるんだが)。300台しか生産されていないはずで、極めて貴重な車両となります。ホンモノだとしたら凄いな(ただし54、55年型もほぼ同じ形状なので筆者には判別できない)。ちなみに1953年の段階で既にボディはFRP、繊維強化プラスチック製でした。 前に見たように、戦後、アメリカではヨーロッパ製の二人乗りGT車やオープンスポーツカーが人気となっておりました。これを見たGMが、オレのシマで好き勝手にいい商売しやがってと投入して来たのが、シボレーブランドによる、このコルベットだったのです。この初代のスタイルは個人的に結構好きだったりします。1958年の第二世代以降は典型的なアメリカンマッチョ、筋肉崇拝主義車の馬鹿車になっちゃうんですけどね。そしてその筋肉至上主義者愛好設計になって以降、ようやく売れ始めるのです。すなわちこの初代は全く売れませんでした(生産台数が4000台を超えたのは最終年度の1957年だけ。対して1958年からの第二世代は年間1万台を達成している)。 そもそも大衆車ブランドのシボレーから発売されたのに3490ドルと、当時としては高価な車となり、しかも見た目はいいけど、中身はスポーツカーのスの字も無いような車でした。そもそもシャシ―もサスペンションも従来のシボレー車からの流用、ギアはオートマというと聞こえがいいが当時の安価なシボレー車に採用されていたパワーグライドミッションで、「低速(Low)」と「通常(Drive)」しかない2速オートマでした。エンジンだけはちょっとチューンしてありましたが、それでも150hpほど。まあ典型的なカッコだけの車ではあったのです。さらに初期の車両はFRPの製造に馴れていなかった事もあり、あらゆる場所から水が沁み込んで、さらに走行中にドアが開いてしまう欠点まで持っていたとされます。そりゃまあ、売れんでしょうね。 ![]() 個人的にはアメ車の中では四天王級のカッコよっさだと思っております。まあ、典型的なカッコだけで中身のない車なんですが。ただし80年代末くらいまで、アメリカの自動車会社はこの手の車を個人向け高級車(Personal luxury car)と呼んでおり、GT車やスポーツカーとしての性能を要求すんなよお前ら、そういう車じゃ無いんだよ、という予防線を張っておりました。よって走行性能云々を問うのは間違いと言えば間違いなんですが、それでもヒドすぎないかこれ?という面があるのもまた事実でしょうね。 ちなみにコルベットは小型軍艦のコルベットの事で、何でこんな名前なのか、という気はします。個人的には使いっぱしりの軍艦の呼称だと思っており、全くスポーティーでもカッコよくも無い名前だと思うんですけども…。アメリカ英語だと何かの隠語だったんですかね。この点、ランドクルーザーより先に船の呼称を取った車とも言えますが。 ![]() ちょっとした尾翼付きなのは時代の責任で、この子は悪くないと思います。 ![]() 座席とメーター類のデザインもカッコいい。ちなみにこの赤いド派手インテリアはおねえ系の派手好きママが設計したらからではなく、アメリカ国旗を意識したものとされます。ただし普通に見る限りでは「アメリカ国旗色の車」というのは絶対に気が付かない要素で、実はエンジンのカムカバーなどが青く塗装されていました(いわゆる'Blue Flame' Engine)。それで赤白青のアメリカ国旗色なのです。…判るか、そんなの。ちなみにGMの経営陣は車のエンブレムをアメリカ国旗にしようと思ったけど法律で商用利用が禁じられていたので諦めた、という話もあり。 |