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![]() でもって今回感動した車その1、初代のフィアット500、通称トッポリーノ(Topolino/子ネズミ。イタリアではミッキーマウスの事も意味する)。 ルパンが乗っていて博物館の入り口に展示されていた二代目の方が日本ではお馴染みですが、戦前の1936年から発売されていたこちらが最初のフィアット500でした。ちなみに直列4気筒エンジンで569tなので、実際は500以上の排気量があります。ついでにこのエンジンでキチンと水冷なんですよね。二代目は2気筒空冷なのに。まあ13馬力なのはご愛敬。 このデザインも大好きザマス。ちなみに二代目は後積みエンジンですが、こちらは前積み後輪駆動です。 ![]() 二代目もいいですが、この初代も素敵。ちなみにドアは後ろ側にヒンジがあり、写真の手前側に開きます。さらにちなみに大戦中、イタリア軍はアフリカ戦線の砂漠地帯でこれを使っていた、という話があるんですが、そこまで耐久性あるのかな、これ。イタリア車だし…。 ![]() こちらはフランスの戦前の車、1937年製シトロエン トラクシオン・アヴァン(Traction avant)11B。前輪駆動(FF)でしかも外板が構造強度を受け持つモノコックボディ(前輪から後ろが箱型構造)。1937年としてはかなり先進的な車でしょう。まあ、後で見るように世界的には既に流線形かつヘッドライトは埋め込み式の時代に入っており、全体的には古臭いデザインなんですが。 前輪駆動にすると車体の中央をぶち抜くドライブシャフトが消えるので室内が広くできます(FR車に乗った事がある人は後部座席中央の凸部が邪魔なのを知っていると思う)。この点に置いてもっとも安い対策がエンジンを後ろに積んじゃうリアエンジン構造なんですが(二代目フィアット500、フォルクスワーゲン“ビートル”などの解決策)、これはこれで車内後部を狭くしてしまうので、前輪駆動というのは理想的な解決策だったのです。結果、現代の乗用車の多くが前輪駆動になっています。ただし技術的には高度で(エンジンの駆動系に繋がる車輪をハンドルで曲げねばならぬ)、アヴァンシリーズも当初はかなり故障等に悩まされたらしいです。 ちなみに博物館の解説だとこの11Bが世界初の前輪駆動という書き方になっていますが、厳密にはちょっと違ってトラクシオン・アヴァンの中でも先の1934年に発売された7CVが世界初、それに続いて同じアヴァンシリーズの一台として11CVが出て、その後に1937年にこの11Bが出て来る形になります。どうもこの博物館の解説ちょっと適当なのが多いんですよね。 航空機のエルロンによる操縦系統&機首エンジン後部尾翼構造、そしてレース車両のターボエンジンなどもそうですが技術革新においてフランスって当初は革新的な役割を果たすんですが、直ぐに技術的に二線級になってしまうんですよね。なんなだろう、あの文化は。 でもってシトロエンの「ヘ」の字型のエンブレム、当初はこんなに巨大だったのか。 ![]() 後ろから見るとカッコいいな、これ。かなり大型な車です。 |