3時半ごろには東の空が明るくなり始め、どんどん空の星の数が減って行きます。さすが夏至まであと2週間。そろそろ撤収、登山口に向かいましょう。ちなみに直線で写り込んでいる光は人工衛星。10秒露光ゆえの現象です。 ここまでの星を見たのは20年ぶりくらいで、とにかく感動ですね。20代の頃、人を巻き込んで山に登る友人に秩父の金峰山に連れて行かれ、その山小屋で夜中にトイレに出たら、空一面が星で驚愕したのを今でも覚えてます。その後、しばらく山上で星を見る機会は無かったのですが、後に赤石山脈の仙丈小屋でほぼ標高3000mの星空を見て腰を抜かすほど感動しました。それ以来の見事な夜空でした。やはり山上に上がると星はキレイだと思う。これだけでも楽しかったです。 さて、では登山道に入ります。日光一帯は山中に縦横無尽に林道が走っており、途中までは一般車でも入る事が可能です。今回は梵字飯場(ぼんじはんばあと)と呼ばれる場所まで車で入り、そこからしばらく林道を徒歩で進む事に。ちなみにいかにも山岳信仰の跡地らしい地名だなと思う。この「飯場」がなんらかの工事現場跡を意味するのか、それともかつての修験道の簡易宿泊所があった事を意味するのか気になったのですが、確認できず。 朝4時前、平地なら空が薄っすらと明るくなりつつある時間ですが、山中なのでまだ真っ暗闇。例によってヘッドランプを装着して進撃開始です。 写真で見ると真っ暗闇ですが、実際に真っ暗闇です(笑)。昨年、尾瀬ではかなりの数の動物の目が反射で光ってましたが、今回は一切何も出会わず。ちょっと不思議な感じでした。ちなみに筆者はかなりの臆病な人間ですが、不思議と山の闇は怖くないですね。 例外は「人喰い山」、谷川岳に入った時で、駐車場に車を入れた途端に悪寒が止まらずあわてて逃げました。皆さん死ぬと判ってながら、なんでわざわざ来るかな、という不思議な山でしたから、何かあるんでしょうね。まあ危険と判っていてもあえて行くのがカッコいいといった妙な文化がかつての学生系の山岳会などにはあったので、その影響でしょうか。筆者は馬鹿なのか君たち、と思って見てましたが。 途中にあった案内板。あと9kmとあるのは恐らく林道か砂防ダムの工事現場でしょう。私が目指す男体山登山道入り口まではその下の4qとなります。それでも4qか。判っては居ましたが結構あるな。朝の4時半を過ぎ、空が明るくなってきたのが判ります。 |