さて、今回は門司港駅横にある九州鉄道記念館の見学から始めましょう。ちなみに入場料は300円とかなり良心的でした。

まずは入り口横にズラリとならぶ車両…と見せかけて実は運転席部分だけを切断したもの。まあ展示空間の問題なんでしょう。余談ながら日本のこの手の博物館は「竣工時に完全体」なものが多く、空間的な余裕がゼロなのが多い気が。以後、展示が増えるとか想定していないでしょ、という。本来、博物館は成長するものだと思うんですが。



入ってすぐの場所に展示されている車両、ナンバープレートにC&Dの転輪数を示す文字が無いな、と思ったら9600型という、最初の量産型国産蒸気機関車だそうな。知りませんでした。まだ国鉄になる前の鉄道院が1913(大正2)年から製造を開始した、という事なので命名の法則が違うんですかね。ちなみに転輪は四つなので本来ならD型の名称が与えられたはず。ついでにこの機関車はその番号から「ごくろうさんよ」と呼ばれていたそうな。

奥に見えているのはC59。現存するC59の中では唯一の戦前に製造された車両だそうな。



その先に赤レンガの建物が見える。あれが博物館本館ですかね。行って見ましょう。



おお、思った以上に立派だと思ったら、明治期、1891(明治24)年に建てられた九州鉄道株式会社の本社ビルらしいです。以後、国鉄、JRが引継ぎ、現在は博物館にされているわけです。



中はオシャレな感じの展示施設となっておりました。これ、外殻のレンガ部分だけを残して内部の木造部分は全て取り壊し、鉄骨に入れ替えて構造を支えてますね。そう言った意味では厳密に当時の建物とは言い難いですが、雰囲気はいい感じです。

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