その先にもお店がありましたが、ここは休業中の札がでてました。



なんだか凄い数のノボリが立ってる稲荷神社がありました。正一位(朝廷が与える神格の最高階級。法的には廃止済みだが)と書かれてますが、これはこの神社の社格が高いわけでは無く、稲荷神社は本家伏見稲荷が与えられたこの位を日本中で名乗ってるのです。限りなく階級詐称に近いのですが、大昔からの(少なくとも江戸期以前)風習なので、まあ仕方ないところでしょう。

余談ですが、織田信長と豊臣秀吉もこの位を持ってますが、没後追贈で、しかも明治維新後、大正時代になってからの贈位だったりします。さらに言えば、以後、正一位の贈位は無かったはずで、恐らく日本で最後に正一位の位を受けたのは織田信長というよく判らん状況になっています、多分。



でもって途中まで来たのですが、この先もかなりの登り道らしいので撤収とする。この後の展開が読めないので、必要以上に体力を使いたくないのと、正直、そこまで見たいものでも無い、という理由でございます。
 


でもって戻どる途中、なんか小さいトンネル、隧道が見える。あれ歩道用の隧道だよなあ、と興味を引かれたので行って見る事に。



宝満宮参道とあり、どうやらこの先にある宝満神社への参道として造られたものらしいです。

参道専用のトンネル、隧道ってのは初めて見ました。ちなみに昭和三年建造の碑文があり、寄贈者はあの麻生一族の親分。なるほど、地元の有力者なのだと思う。ちなみに通路全体が楕円形、あるいは半円形では無く、下部は垂直壁面でした。よって機械による掘削ではなく、人力掘削でしょう。本来なら天井を支える支柱を左右に入れる鉱山の坑道によく見られる構造です。おそらく九州一帯の炭鉱屋の皆さんが造った隧道じゃないでしょうか。参道に支柱を入れるのも耐久性に問題があるので、上を半円形のアーチ構造にしたんだと思います。

ただしこのアーチ、楔石=要石(キーストーン)が頂点部に無いんですよね…。大丈夫なのかこれ、と思いましたが、これまで何度も地震に耐えて来た、との事ですからなんとかなるんでしょう。

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