さて、そんなマツモト・レイジ級に後日乗ってみたのですが、ウッカリとダメ人間兼コックを誘ってしまったのが運の尽きでした。
ゴビ砂漠と互角に戦える雨男である彼の力により、当日は見事な大雨であり、展望は最悪。

ちなみにウ●コビルと墨田区役所の間の空に浮かんでる魔王城のような建造物は東京スカイツリー。600m超えのこの建造物は雨の日はほとんど雲の上の魔王城となって墨田区を見下ろしてます。



10年ほど前に新しくなった後、初めて入った浅草泊地の待合展望室からの眺め。
奥の青い橋が駒形橋、手前が吾妻橋で、両者の間をマツモト・レイジ級が北上中。おそらく一番館のUSSヒミコですね。どうやら本日乗る船はあれのようです。

ちなみに隅田川の橋はほとんど関東大震災で焼け落ちたり崩壊したので、昭和に入ってから架け直されています。その後は、東京大空襲も生き残り、21世紀でも現役の橋がほとんどです。手前の吾妻橋は1931年の完成、奥の駒形橋は1927年の完成となっています。



その吾妻橋の下を潜って泊地に到着したUSSヒミコ。これもなかなかカッコいいですね。

ついでに吾妻橋は赤、先の駒形橋は青、その南の厩橋(うまやばし)は緑、さらに下流の蔵前橋は黄色…という感じに戦前に完成した橋の多くは現在、それぞれ塗分けされてます。といっても何せ数が多いので、似たような色の橋もいくつかあるんですが…

そしてそれらの戦前の橋は当時の小型船以外の運行を想定してないので、ごらんのように桁が低く、このためマツモト・レイジ級のような形状が求められる事になってるわけです。



間もなく岸壁に接岸となります。



それと入れ替わるように出で行ったのはマツモト・レイジ級の二番艦、USSホタルナでしょう。
…ホタルナって何だよ、と思って調べて見たら、ホタルとLUNAでホタルナ、だそうな。…私が知る限り、ルナはギリシャ神話のセーレーンですから、ホタルとは何の関わりも無いはずで発音もRではありませぬ。よって全く意味が判らんのですが…

とりあえず三隻あるマツモト・レイジ級の中で最も特徴的な形状なのがこの二番艦のホタルナで、後部は全面窓の滑らかな形状、さらに側面にはカタリナ式の水滴風防型の出窓がズラリと並びます。このため、遠くからでも識別は容易です。

ちなみに今回乗る一番艦のUSSヒミコの就役が2004年、二番艦のUSSホタルナが2012年、最後のUSSエメラルダスが2018年と14年かけて三隻が隅田川宇宙艦隊に配属されています。ヒミコを初めて見た時は死ぬほどびっくりしましたが、あれからもう17年も経つのね…

というか文字通り浮いてるなあ、と思ったもんですが、以後も建造が続いたという事は意外に好評だったんでしょうか。

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