今回は天守閣の周囲から見て行きましょう。

天守閣周辺は元本丸跡で、建物が全て失われた現在はちょっとした広場になっています。築城時にはこちらに藩主の邸宅もあったのですが、平和になってからはこんな山の上でやってられるかと、最初に見た麓の表御殿に移ってしまいました。

その東側の奥にあるのが着見櫓の跡地。現在は櫓がないので単純に展望台になっています。



そこからの眺め。
手前やや左手に見えてる和風建築が集まってる所から、木立の中にチラリと池が見えてる右手までの一帯が庭園として開放されている楽々園と玄宮園で、この後見学に行きます。ここまでがかつての彦根城で、ここから向こう側、球場や建築中の競技場が見える一帯は松原内湖と呼ばれる琵琶湖に繋がる湿地帯でした。すなわち、かつては水の底だった一帯です。

昭和の狂気に駆られた御馬鹿様達がこれを埋め立ててしまって、現状はこんな風景になってしまいましたが、本来なら湖水面であり敵が攻め込んで来る恐れは無い一帯でした。よって彦根城の北東側は防御に関してはそれほど厳重になってません。これまで見て来た表門側からの防御に比べるとえらくあっさりした構造になっているのはそのためです。



あっさりしてる、といっても本丸と、そこから繋がる西の丸に至る一帯はこんな感じで完全戦闘要塞構造なんですけども。
奥に見えてる石垣が本丸の裏手に広がる西の丸。ほとんどの建物が失われてしまってますが、三重櫓は現存してますので、後ほどこれを見に行きます。



そこから振り返った天守各方面。
ちなみにこの見学中も大音響で各種場内放送が鳴り響いており、なんとかならんのかこれ、と切に思う。



では天守閣の横を抜け、来たのとは反対方向に向かいます。その先にあるのが西の丸跡で、そこから彦根城の裏口とも言える黒門橋に抜けると、最後の目的地の庭園地区に向かえます。

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