ではいよいよ彦根城本丸へと攻め込みます。日本男児のニンジャの血が騒ぎますな。
スタート地点は左側の彦根城博物館で、ここからは先に見た急登坂路、表門山道を登ってまずは左手にある「鐘の丸」と呼ばれる高台に出ます。ここは掘削された堀切によって天守閣一帯から完全に切り離された曲輪(区画陣地)で、その名の通り鐘楼があった場所。ただし城下町からは時報の鐘が聞こえにくかったため、後に移築されてしまったそうな。

見れば判るように表門、大手門を上から見下ろす防御陣地であり、この先の天秤櫓(てんびんやぐら)を通って天守閣に向かうにはここから堀切(掘削で造られた通路)に掛かった橋を渡るしかなく、これを落としてしまえば簡単には進入できなくなります。戦闘城砦としての守りの要とも言える構造で、こういった城は私は初めて見ました。

ではそういった辺りを踏まえた上で、さっそく表門山道を登って行きまする。



山道を登る途中で博物館と復元屋敷の屋根が見える。やはりかなり広大な建物で、よく建てたなあ、これ。



山道を登り終わる辺りで、ようやく天秤櫓(てんびんやぐら)が見えてきます。



ちなみに振り返るとこんな感じ。でもってここはまだ頂上では無いのです。

観光気分で登るレベルの坂じゃねえよな、と思ったんですが、近江の国ではこんなの序の口であり、この後に安土城でさらなる地獄と遭遇、最終日は日吉神社でその上をゆく地獄を見て死にそうになるのでした。昨日の賤ケ岳周辺を含め、近江の戦国の旅は体力勝負なのです。



というわけで彦根戦闘要塞その1、天秤櫓に到着。

このまま天秤櫓にある門に入れそうに見えますが、実際は写真で左手前に見えてる鐘の丸の曲輪を経由して木橋を渡る、すなわち櫓下の堀切を通過して左側にグルっと回り込む必要があります。当然、その通過中は櫓上から雨あられと攻撃を受ける事になり、そう簡単に生きては突破できないでしょう。本気で戦闘城砦なんですよ、ここ。

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