お次は潜水艦関係ですが、まずは日本のスンゴイ秘密兵器、伊400です。ちなみに中国語表記だと伊號 第四零零潜水艦で、ちょっとカッコイイ感じ。

この潜水艦専用の攻撃機 晴嵐を3基搭載できる潜水空母として知られる艦ですが、こんなにデカい以上、浮上後は当時のアメリカ海軍のレーダに盛大に引っかかります。そもそも目的地に予定されていたのはアメリカが徹底的にレーダー哨戒してる戦略的に重要なパナマ運河とかですから、速攻で発見されるのを避けれません。

そこでたった3機の攻撃機を発進させて何ができるのか。そもそも発進まで敵は待っていてくれるのか、発進できたとしても護衛機もない3機の攻撃機がレーダー網をくぐりぬけて無事、目標にたどり着けるのか。さらに攻撃に成功してもたった3機の攻撃機じゃイヤガラセ以上の何の意味があるのか。簡単に発見できる以上、神出鬼没で敵の兵力を警戒に引き付ける事すらできないんじゃないの…といった日本の秘密兵器でございます。



ちなみにこの模型は1/72とこれも航空機模型によくある縮尺です。航空機で1/72というとかなり小さい印象ですが、伊400をこのサイズにしちゃうと極めて巨大でした。ついでに搭載の晴嵐、このスケールならひょっとしてタミヤのキットでしょうか。



こちらはドイツの潜水艦、UボートのU-69。ちなみに1/35スケールなので、戦車模型などと並べられます、これ…

大量生産される兵器であったドイツのUボートにはイチイチ名前は無く、番号しかありませぬ。
Uボートはいくつかの世代に別れるのですが、これは航続距離が長くされた最大量産型、VII(7) C型の一番艦。大戦中盤からほぼ終戦まで主力となったこのVII Cだけで総生産数は約568隻、VII型全てだと約700隻と日本やイタリアの戦闘機並みの数でした。ドイツ、恐るべし。

余談ですが、アメリカ海軍もなんだかんだで第二次大戦中に約200隻もの潜水艦を造ったのですが、ちゃんと全部に名前を付けてました。基本的には魚の名前を採用していたのですが、さすがにこれだけの魚を集めるのは一苦労で、同じ魚でも方言で異なる名前のモノなど、かなり無理をしています。その結果、USS267 ポンポン(Pompon)とか、そんな船には死んでも乗りたくない、といった名前のモノが出てきたりするのです。

このU-69は1940年11月に就役し、最終的に1943年2月にイギリスの駆逐艦によって撃沈されしまってます。ちなみにUボートの中ではもっとも撃沈トン数(沈めた船の排水量の合計)が大きい艦の一つらしいです。



これまた地味な、それでいてマニアックな展示、イギリス潜水艦 HMS シーライオン。

戦後最初に設計されたイギリス潜水艦 ポーパス(Porpoise)級の7番艦で1961年7月に就役しました。
換気用のシュノーケルを装備して水中でもディーゼルエンジンによる発電を可能にしたドイツのUボート XXI(11)型を参考に建造されたのがポーパス級で、このため長時間潜航したままの活動が可能となっています。

イギリス海軍的にはちょっとした歴史の1ページなんですが、間もなく原子力潜水艦が出て来て、それこそ最初から最後まで潜水したまま活動が可能になりますし(空気無しで動くエンジンなのだ)、正直、なんでこんな地味な存在を…と思います。ホントにイギリス艦が好きなんでしょう。


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