中はこんな感じ。奥に座ってるタチの悪そうな巨大なオジサンが蒋介石。
言うまでもなく、ワシントンDCにあるリンカーンメモリアルの劣化コピーであり、入った瞬間、ここまで低俗であったか、と少し泣きたくなる。民主主義への冒涜じゃないのかこれ、とすら思いました。
像はこんな感じ。
これ見てる台湾の皆さん、この男がどれだけ皆さんのご先祖を殺したか知ってるんですか、と思う。親を殺して自分を捕らえた猿回しを崇拝してる猿を見るような寒気を感じますね、ここまで来ると。
背後の科学、民主、論理の文字は蒋介石の三大モットーですが、当然、上っ面の言葉だけで中身はありませぬ。ちなみに蒋介石は1975年に亡くなり、直後に彼の偶像化を望んだ国民党がこの建物の建設を決めました。ちなみに中国の毛沢東が亡くなったのが翌1976年、中国共産党も北京に似たようなリンカーンメモリアルの劣化コピー、毛沢東紀念堂を建ててますが、はるかに小規模なものでした(ちなみにこっちは遺体の安置施設を兼ねる)。…ここまで馬鹿な事をやったの、アジアでは台湾だけでは無いでしょうか。
ただしこの建物の完成は1980年、民主化運動の直前なので、さすがに時代からズレてしまい、2007年には施設全体の名前が自由広場に変更されました。一時は中正紀念堂の名前も台湾民主紀念館に変更されてたのですが、現在は元の中正紀念堂に戻ってます。まあ、これをもってして民主紀念館とか言われてもなあ、という所ですしね…。
ちなみに像の前には儀仗兵が居て、一定時間ごとに交代してるようです。
天井には青天白日の台湾国旗が見え、その周辺は木造です。ボランティアらしいガイドさんによると、全て台湾ヒノキ製だそうな。今でもかなり太い材木がとれる高級建築材で、消失した復元琉球城などにも使われていたものです。なんだかなあ…。
その像と対面の壁に小さな入り口が。これがエレベーターの入り口で、その手前にはちょっとした展示があります。
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