■地の底の戦場で



途中の通路はむき出しの岩盤で、おそらくツルハシのものと思われる跡が残ってます。
米軍側の記録だと壕内の壁はコンクリートで固められていた、という事なので、
おそらく戦後、それらが剥がれ落ちた状態なのかもしれません。

よく見ると壁に明らかに人工物らしき線、おそらく鉄筋の跡じゃないかと思われるものも見えますし。



その先の信号室とされる部屋。結構広いです。
照明の付けられた丸いコンクリートの支柱は崩落防止用だと思いますが、
これで構造的に支えになってるのか、素人目には、はなはだ疑問なんですが…
おそらく戦後の整備で取り付けられたものでしょうけども…。

ちなみに壁と天井に見られる窪みは実際に崩落防止用の支柱があった場所で、
おそらく木製の柱が組まれていたはずです。
つまり現状は明らかに強度が足りないような…
砲爆撃を受けない前提なら、これで十分ということなのか、とも思いますが、
でも砲爆撃を受けない鉱山とかでもキチンと補強は入れるよなあ、とも。



その先の壕内部はむき出しの壁とコンクリートの壁と天井が混ざった状態。
この辺り、おそらく当時のコンクリートはほとんど剥落してしまったものと思われます。
米軍は最後にここに突入してるので、相当な攻撃を受けてるはずですし。

ちなみに石灰岩内の地下道ですから、水が出そうな気がしますが、
写真のような簡単な排水溝があっただけでした。
これでなんとかなったんだ、とちょっと驚く。



そこから出口に繋がる方向を見る。
入ってすぐ左に曲がるともう出口で、見学の順路はその反対、右に曲がって行くことになります。

とりあえず意外に通路が広くて驚きました。
もっとも、この先に進むとやたら狭い通路もかなりあるのですが。



その奥にある作戦室。
こことは別に幕僚室もあるので、何に使った部屋なのかよく判りません。
ちなみにここの壁のコンクリートは当時のものがそのまま残ってるそうです。
(ただし上からペンキを塗りなおしてる)


NEXT