■買い物は嘉手納基地で



とりあえず、K山さんオススメのハンバーガーとポテトのセット。
…来たぜ、この殺人的サイズ。なるほどここはアメリカだと思う。

ちなみに店員さんは全員日本人で、英語でも日本語でも通じます。
基地内に入れる日本人も利用可能らしいのですが、私たち以外に日本人の方、見かけず。
そうだよなあ、と思ったんですが、この後、意外な場所で日本人の皆さんを多数見かける事に。



さて、お次はそこからちょっと先にある基地内最大のショッピングモールに。
建物だけでも120m四方の正方形、中は2階建てという巨大なもので、
これ沖縄でも有数の商業施設じゃないでしょうか。
その前には巨大な駐車場もあり、目隠しされてここに連れてこられたら、
いつの間にアメリカにまで来ちゃったの、と思ってしまうとこです。

写真はその入り口にあった謎の鳥居。
日本のアメリカ軍基地は鳥居だらけですが、まさか商業施設にまでとは思わず、ちょっと驚く。
やけに本格的な構造ですが、意味は判ってないんだろうなあ…

鳥居の上にあるEXCHANGEという看板は陸軍と空軍が共同で運用する軍の売店のブランドです。
軍事用語でなら酒保、PX(Post exchange)、なんですが、もはやそんな生易しいものでは無く、
完全に巨大なスーパーマーケットと複数の店舗を内包したショッピングモールであり、
アメリカ本国でもこれだけの規模のモールはちょっとした規模の街でなければ無いだろう、というものでした。

ちなみにアメリカの軍人さんとその家族専用ながらアメリカ全土で61番目に大きい小売業者だそうで、
全米49州(さらにワシントンDC、プエルトリコ、グアムなどの行政地区)と世界34カ国で営業してるとの事。
これ、アメリカ本土以外の展開だとウォルマートよりすごいのでは?
さらに独自のクレジットカード、MILITARY STARを発行しており、
すなわち金融システムまで組織内に持っているのです。
ここまでくると、もはや軍ではないでしょ、という気も。

しかも軍事組織、親方星条旗の組織ながら、
総売り上げ860億ドル、当期利益(earnigs)で3億7600万ドルの黒字経営となっているようです。
まあ、その利益でもF-22は2機しか買えないので、軍としては微々たるものなんでしょうが…

このEXCHANGEは空軍独立前から活動をしていたので、戦後、空軍が独立した後も
そのサービスを継続、現在は両軍で共同運用となっています。
ちなみに海軍は海軍でNavy Exchangeという別のブランドで展開、
おそらく海兵隊基地もこちらが出店してるはずです。
ただし原則として現役軍人及びその家族なら、どちらでも利用可能となっており、
だったらまとめちゃえばいいのに、と私などは思うんですけどね。
ついでに現役の軍人以外でも名誉勲章(Medal of honor)受賞者ならいつでも利用可能、との事ですが、
あれもらった人の多くは、そもそも多くが戦死してるような気も…

ちなみに基地最大の、というのは他にも店が複数あるからで、地方のスーパーマーケットクラスの規模のEXCHANGE、
さらには24時間営業のコンビニ、それに加えてダンキンドーナツからピザハットまで
基地内の生活地区にはあらゆる種類のお店が点在してました。
この光景を見ると軍事基地、という先入観は完全に粉砕されますよ、ホントに。

さらにこの施設の横には映画館(3D上映も可)もあります。
米海軍の横須賀基地にも映画館、スーパーマーケットはあるんですが、ここでまでではなく、
嘉手納はアメリカの小都市を丸ごとコピーした場所なのだと思う。



ショッピングモール内。ベラボーに広いです。
いろんな店が中には入ってます。

軍人さん相手の軍による商売なので、かなり良心的な価格になってるものが多いのですが、
先に書いたように現役の軍人さんとその家族以外は原則として利用できませぬ。
ただし知り合いの軍人さんが買ったものを「たまたま欲しくなった」日本人が、その値段で譲り受ける、
という手が無くも無くもない、というような感じらしいです(笑)。

ちなみに一部のお店では出入りの日本人も買い物ができるようで、
地元の日本人のオバサマ集団をここで見かけました。



軍組織ですから、ここに来た人たちは大抵2〜3年で再び移動となり、その多くは本土へと帰って行きます。
なのでこういったお土産屋さんもあり。
とはいえ、これ、需要あるのかなあ…もらても困るんじゃないかなあ。
まあ、アメリカ人の嗜好はよく知らないので、何とも言えませんが。

ネバダ州の砂漠の真ん中のにある元軍人が住んでいた一軒家に踏み込んだら、
テーブルの上にひな人形だけが置かれていた、とかあったらかなり怖いと個人的には思います。

ちなみに左の5月人形の下に見えてる自由の女神が描かれたカードが例の軍のクレジットカード、MILITARY STARで、
EXCHANGEの直営店では無いけど、このカードでの支払いを受け付けます、と表示してあるもの。



……需要…。
ちなみに1300ドルでした。
間違いなく江戸後期以降に造られたレプリカですが(おそらく明治以降のもの)、
結構しっかりした造りで、1300ドル(約15万円)なら安い気もします。


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