■いろいろ怪しい連中とか
ボーイングEC-135E アリア。
これも707&C-135の派生型ですから、ホントに空軍はこの機体が好きですね。
Eの字が付いてる事がわかるように電子戦用の機体ですが、これは宇宙船追尾専用、という特殊な機体で、
アポロ計画などで地球を周回する宇宙船の追跡に使われました。
なのでNASAもその開発運用に一枚噛んでます。この機体を含め8機がC-135から改修されたようです。
アポロ計画終了後は空軍が単独で運用、ICBM探知などの実験に使われ、
最終的に2000年11月にこの博物館に寄贈されたもの。
普通に見学してると100%確実に見落とす貨物列車。
前回来た時は、もう少し見やすい位置にあった気がするんですが…
これは要塞貨車(Garrison
Car)と呼ばれる特殊な貨車でして、1986年、レーガン大統領が承認した
ピースキーパー大陸間弾道ミサイルの列車型発射装置の一部です。
2両の機関車が牽引する、7両の貨車からなる移動式ICBM発射基地であり、
ミサイル本体、ミサイルの燃料、発射指令車などをまとめて一編成とした史上最強の貨物列車でした。
一見するとただの貨物列車ながら、線路のある場所なら、いつでもどこでも進出でき、
そこからソ連に対してICBMを発射できる、というものだったようです。
ドイツのV-2ミサイルの移動発射システムの大人げないバージョンと思えばよく、
これによって、あらかじめ知られてない場所から核攻撃を可能としています。
…いや、そんなの海軍が潜水艦で世界中からこっそりソ連を狙ってるじゃん、
わざわざアメリカ国内を列車で移動しなくても…という感じだと思うのですけども。
でもって計画の遅延に次ぐ遅延もあって、5年後の冷戦終結時にあっさり放棄されてしまいました。
展示の貨車はミサイル運搬車として開発されていたものらしいですが詳細は不明。
といった感じで屋外展示の見学も終了。
いよいよ撤収ですね。しかしいい天気だ。
最後に博物館の全体像をもう一度。
いい天気だなあ。アメリカの空は妙に青い気がする。
なんともいい感じです。
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